新型コロナウイルスの感染拡大により、緊急事態宣言の対象地域が、さらに広がる見通しです。政府は、大阪、兵庫、京都の3府県に緊急事態宣言の発出を決める方向で調整に入ったことが、関係者への取材によってわかりました。さらに、愛知県と岐阜県も含まれる可能性があります。

緊急事態宣言が1都3県に出されてからの3連休最終日の11日は成人の日です。東京都では、新規感染者数が月曜日としては、最多の1219人となりました。月曜日で1000人を超えたのは初めてです。重症者も、過去最多の131人となりました。観光名所・浅草では、まばらな人出のなか、晴れ着で写真記念を撮る人の姿もありました。新宿区は、式典の開催を断念。せめて、晴れ着姿だけでも、撮影できるようにと、会場には金屏風が置かれました。埼玉県ふじみ野市では、感染予防のため、屋外での成人式となりました。横浜市は、会場を2カ所に分散。式典の回数も、複数回に分けて行い、会食の自粛を呼び掛けました。着付けの現場でも徹底した感染対策が行われていました。横浜市内のホテルでは、ヘアアイロンやブラシなど、化粧道具は、毎回、消毒。換気の時間は、40分とたっぷり取っています。
新成人:「目の前で検温とか、足の裏の消毒までもしていただいて、安心して、成人式を迎えられそうで、とてもうれしい。(きょう参加することについて)家族とかとも話し合ったりしたけど、一生に一度なので、いろいろ悩んだ末、出ようかなってことになった」

緊急事態宣言で、再び“ドライブスルー販売”を始めたところがあります。1都3県の飲食店約5000店に野菜を卸している『フードサプライ』は、前回の緊急事態宣言でも、売れ残った野菜をドライブスルーで販売しました。野菜の種類は約20種類で、スーパーより2割ほど安く買えるといいます。
利用客:「人と接触しないで、大量の野菜が購入できるのは、すごく助かる」
前回に比べ、今回は時短要請にとどまったため、まだ被害は大きく出てないといいますが、倉庫の中は、野菜が山積みです。政府は、緊急事態宣言で、時短営業に応じた飲食店と取引がある納入業者などに対しては、最大40万円の一時金を支給する方向で調整しています。
フードサプライ・竹川敦史社長:「40万円だと1日の補填にもならないし、飲食店の1店舗よりも少ない協力金っていうのは、どういう数字なのかなっていうのは、いささか疑問」

飲食店への時短要請の影響は、おしぼりを扱う会社にも影響が出ています。発注がストップしたため、工場もストップしたままです。納入業者に対する一時金40万円は、仮に、もらえても、従業員が100人いるため、すずめの涙です。
東京すずらん・池ノ谷幸枝総務部長:「おしぼりは“生もの”なので、長く保管するわけにはいかないので、適量を生産するための人員を確保して、操業といった形にはなる」
さらに、不安なのが、調整中の支給の条件です。実は、前年の1~2月に比べて、売り上げが半減していることが、条件になるとみられるからです。コロナの影響で、すでに去年から売り上げが下がっているため、条件に当てはまるかどうかという状況だといいます。
東京すずらん・池ノ谷幸枝総務部長:「今回は、そのほかの業界にも目を向けてくれたのは感謝したいところ。
[テレ朝news]