緊急事態宣言の対象地域に大阪・愛知・福岡など7府県が追加されました。今後、さらなる対象地域の追加はあるでしょうか。政府の諮問委員会メンバーである、国立病院機構三重病院・谷口清州医師に話を聞きます。
14日は全国で確認された新型コロナウイルス新規感染者は、午後9時半現在で6604人に上りました。重症者数は13日より20人増えて920人。11日連続で過去最多を更新しています。
緊急事態宣言が出されている地域に近い場所で感染者の増加傾向があります。和歌山県は、12月下旬ごろには減少傾向が見られましたが、1月に入って感染者数が急増しています。首都圏に近い茨城県でも、1月に入ってから急増しています。
(Q.地方での感染拡大が見られますが、どう見ていますか?)
谷口清州医師:「都市部で広がった感染が、その周辺に広がって、さらにその先の地方へ広がっているということだと思います。都市部で感染自体が広がっていると、無症状の感染者も広がるので、それが感染拡大に拍車をかけているという状況だと思います」
独自の緊急事態宣言や往来自粛を出している三重県、群馬県、滋賀県、熊本県の4県では、感染状況を判断する6つの指標で見ると、全体の病床率や感染者前週比など複数の項目でステージ4相当になっています。
(Q.これらの地域は緊急事態宣言の対象に追加しなくても大丈夫ですか?)
谷口清州医師:「緊急事態宣言というよりは、そこでどういった対策をするかが最も大事です。これらの県は、基本的に大都市圏から流れてきたものが広がっている状況ですから、大都市圏で止めて頂ければ、これらの県は感染者を減らすことができます。数字はあくまで目安として必要ですが、数字だけではなく全体を包括的に判断する必要があります。クラスターが大きければ、全体の数は増えますが、それは地域全体で増えているわけではありません」
(Q.熊本県と福岡県もステージ4相当になっている数値が多いですが、国に要請していない福岡県に出されて、要請をした熊本県には出されていません。この違いはどこにありますか?)
谷口清州医師:「恐らく政治的な判断もあると思いますが、福岡は経路不明の感染者が多く、やはり大都市圏から感染が広がっているということも鑑みたうえでの判断だと考えています」
(Q.地域の実情もあるので、地域との話し合いが重要になってきますか?)
谷口清州医師:「その地域の医療状況は数字だけでは分からないところがあります。重症者数が多ければ、病床が空いていても大変な所もあります。逆に感染者が多くても重症者が少ない所もあります。
[テレ朝news]