■現在の感染者数をどう見る?
(板倉)
きょう全国で確認された新規感染者は22万1784人で、重症者は、きのうから27人増えて403人です。過去最多となったのは福島や広島、沖縄など6県で、東京は3万3466人、大阪は2万2833人となっています。その大阪ですが、重症者は51人。病床使用率は56%で、大阪モデルの“非常事態”を示す赤信号が点灯していまして、重症者用の病床使用率は8.6%となっています。

(高島)
吉村さん、大阪の感染状況をどうご覧になっていますか?

(吉村知事)
一日の感染者数が2万5000人、過去最多を越えるという日もありまして、感染の拡大が続いているという現状ですので、まだ予断を許さない状況ですが、ただBA.5の置き換わりを分析すると85%まで進んできてますので、倍加速度は少し下がりつつあるので、来週あたりの数字が、大阪もそうですけど全国的にも、非常に注目する数字になるんじゃないかと思ってます。

■病床使用率8.6%でも“医療ひっ迫”の要因は?
(高島)
来週あたりがピークになるのでは、という見方もありますが、その中で、医療体制がひっ迫しているということですが、重症者用の病床使用率は8.6%と数字だけを見ると余裕があるようにも見えますが、やはり医療従事者に感染が広がっていることが、医療ひっ迫の要因になっているんでしょうか?

(吉村知事)
もちろん医療従事者にも感染が広がり、また感染だけじゃなく濃厚接触者になると、どうしても働く医療従事者が減るということもあります。ただ、それだけじゃなくてですね、確かに重症病床の使用率は、未だ低くて余裕があります。これはオミクロン株の特性として、重症化率があまり高くないということと、ワクチンが一定程度広がってきているということ、それから例えば、大阪では重症化しやすい高齢者施設への往診の診療体制を、春の時点では30ぐらいの医療施設だったんですが、今140ぐらいの医療機関に協力してもらって、どんどん早期治療するという事で、なんとか重症化は抑えられてますが、中等症を含めての病床が、やはり50%を超えていて医療がひっ迫している。また発熱外来とか、小児の治療だとか救急、こういったところが非常にひっ迫しています。これは数が多いということが起因していると思いますし、医療がひっ迫しているという事実を、府民のみなさんにきちんと伝えなければならないという意味で、基準を満たしましたし、大阪モデルの赤信号をつけ、医療非常事態宣言を出しています。

■高齢者への行動制限について
(高島)
では、大阪が打ち出した感染対策を見ていきます。

(板倉)
大阪府は木曜日、65歳以上の高齢者に対して、不要不急の外出を控えるよう要請しました。期間は来月27日までの1か月です。この要請ですが、通勤や医療機関への通院など、生活や健康維持に必要なものは除くとしています。また、高齢者と日常的に接する同居家族などに対しても、感染リスクの高い行動を控えるよう求めています。吉村さん、この行動制限の対象が府民全員ではなく、高齢者になった理由を改めて教えてください。

(吉村知事)
これは高齢者を守るためです。今大阪で入院されている方ですけれども、入院の全体の70%以上が70代以上の高齢者の方です。入院されている方、ほとんど高齢者の方になっています。また重症化しやすい数字、また致死率等みましても、圧倒的に高齢者の方が高いということがありますので、今感染が非常に広がっていますから、今この感染が広まっている時期においては、高齢者の皆さん、申し訳ないんですけれども、感染リスクの高い行動は控えてくださいと。ずっとではありませんので、必ず波というのは下がってきますから。今は申し訳ないんだけれども、やはりリスクの高い高齢者の皆さんは、出来るだけ不要不急の外出は控えて頂きたい。もちろん散歩だとか、健康維持だとか、お仕事だとか、そういう事は必要ですけれど、そうじゃないことに関しては出来るだけ控えていただきたいということをお願いしています。また高齢者と同居の家族、同居の家族はすぐに伝播しますので、あるいは高齢者の方と普段日常的に接する仕事をされている方は、できるだけリスクの高い行動は控えて下さいというお願いをしています。ですのでこれは、社会の感染の全体を抑えるという措置ではありません。社会の全体の感染を抑える措置というのであれば、僕のような、若い世代が行動範囲が広いので、そちらに対する行動制限ということになりますが、高齢者の皆さんにお願いしているのは、この感染全体を抑えるというよりは、やはりリスクの高い層であるということ、これは事実なので、だから守ってくださいと。高齢者の皆さんをお守りすることが目的です。

サタデーステーション 7月30日OA
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