バイデン新大統領の就任式では厳戒態勢が敷かれ、トランプ前大統領が欠席するなど、異例ずくめとなりました。
■歴代大統領が見守る中・・・“異例ずくめ”の就任式
日本時間の21日未明、首都ワシントンの就任式の会場に、バイデン新大統領が姿を現しました。
国会独唱は、歌手のレディー・ガガさんです。
今回の就任式は、様々な点で異例ずくめとなりました。
最大2万5000人の州兵が動員され、首都中心部への出入りも制限されるなど、厳戒態勢が敷かれたのです。
また、これまでの就任式では、連邦議会の前の広場や、パレードが行われる沿道で大勢の人が祝福していましたが、今回は、新型コロナ対策などの理由で中止され、広場も安全確保のためとして、閉鎖されました。
大統領就任式で、バイデン新大統領は「民主主義がこの聖なる地から追い払われようとしました。しかし、それは現実とはなりませんでした。きょうも明日も、そして永久にそのようなことは実現しません。私はすべての国民のための大統領となります。国民の皆さん、これから先の仕事に対処するには皆さんの力が必要です。私たちは一つの国家として、協力していかなければなりません。ですから、団結して連帯して皆で努力していきましょう」と述べました。
バイデン新大統領は、分断を乗り越えるため、アメリカ国民の団結が必要だと訴えました。
就任式には、クリントン氏やブッシュ氏、オバマ氏など、歴代の大統領が顔をそろえました。
これは平和的な権力移行の象徴として、慣例となっています。
■就任式を欠席のトランプ氏は“独自”の退任式
4年前のトランプ「大統領」の就任式でも、オバマ氏が祝福しています。
しかし、今回、当のトランプ前大統領は会場に姿を見せませんでした。
就任式の約3時間前、ホワイトハウスを後にしたトランプ前大統領は、首都ワシントン近郊のアンドルーズ空軍基地にいました。
自ら発案した退任式で、最後のあいさつを行ったのです。
トランプ前大統領は「新政権のさらなる幸運と成功を心から祈っている。私が作った素晴らしい土台を引き継ぎ、素晴らしい成功を収めることを願っている」と述べ、演説は終始、トランプ政権の功績を強調する内容でした。
そして、4年後の再出馬がささやかれるなか、「何らかの形で必ず戻ってくる。この奇跡を成し遂げるため、協力してくれた皆さんに感謝する。よい人生を送って下さい。すぐに再会しましょう」と言い残し、今後も政治活動を続けることに含みを持たせました。
その後、バイデン新大統領は、ホワイトハウスに向かいました。
安全上の理由から、途中、大統領専用車から降りる予定はありませんでしたが、最後は伝統にのっとって、バイデン一家は歩いてホワイトハウスに入りました。
[テレ朝news]