FMシアター 思い出あずかります
【原作・脚本】吉野万理子

【あらすじ】
海辺の崖下にたたずむ小さな家に住む”魔法使い”は、町の子供たちの想い出を預かると、代わりに、それに応じたお金を渡すという。銀髪にローズピンクのマントを羽織った魔法使いは、鷲鼻の老婆という魔女のイメージとはかけ離れた魅力的な女性だった。そこは子供たちだけの秘密の場所だ。なぜならば、「想い出質屋」は大人には分からない存在だから。子供が20歳になると、その記憶自体がなくなってしまうのだ。大人になるとはどういうことなのか。子供の心を捨て、子供の頃の「想い出」を封印することだろうか。これは、子供の心を忘れた大人のための「現代のおとぎ話」。