2023年2月27日、渋谷シネクイントにて、映画『死体の人』完成披露上映舞台挨拶が行われ、奥野瑛太、唐田えりか、草苅勲監督が登壇。本作の撮影エピソードなどについて語った。
本作は、演じることにかける想いは人一倍強いものの、死体役ばかりをあてがわれる男の姿を通して、理想と現実の折り合いをつ けることの難しさ、そして何より、“生きることと死ぬこと”という、私たち誰もの前にある深遠なる問題を描き出している。
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映画『死体の人』
生きることが下手です。死んだふりは上手です。
〈死体の人〉による、一世一代の大芝居
【INTRODUCTION】
次代を担う才能の発掘と育成を目的として2016年にスタートした、“まだ存在しない映画の予告編”で審査するユニークな映像コンテスト「未完成映画予告編大賞MI-CAN」。
本作『死体の人』(草苅勲監督)は、その派生プロジェクトとして、日本を代表する映画会社のプロデューサーが過去の入選作を審査した敗者復活戦「MI-CAN3.5復活祭」から見事誕生した作品です。
演じることにかける想いは人一倍強いものの、<死体役>ばかりの売れない役者の不器用な生き方を通して理想と現実の折り合いをつけることの難しさを、そして<生きることと死ぬこと>という普遍的なテーマを草苅監督自身の俳優経験を活かして絶妙なバランスのユーモアとペーソスで描いたハートフルな人間ドラマ。
【STORY】
役者を志していたものの、気がつくと “死体役”ばかりを演じるようになっていた吉田広志(奥野瑛太)。開いたスケジュール帳はさまざまな方法で“死ぬ予定”でいっぱいだ。「厳密にリアリティを追求するなら……」と演じることへの強いこだわ りを持つ彼だが、効率を重視する撮影現場では、あくまで物言わぬ“死体”であることを求められる。劇団を主宰していた頃の後輩俳優は要領よくテレビで活躍を果たしているが、彼にはそれができない。死体役には死体役のリアルが彼の中にはあるのだ。ひとりのときでも発泡酒を口にすれば“毒死のシーン”を、浴槽に浸かれば“溺死のシーン”を演じ、常に死に方を探求する日々を送っていた。
そんな〈死体の人〉が、人生を変えられるような運命的な出会いを果たす。ある日、自宅に招いたデリヘル嬢・加奈(唐 田えりか)との情事の後、彼は「ベタな質問で恐縮なんだけど……何でいまの仕事をしてるの?」と彼女に問いかける。それはそのまま〈死体の人〉にも跳ね返ってくる質問だった。「けっこう喜んでもらえるし、こんなことくらいでしか人を喜ばせられないから」と答える加奈に対して、「俺なんか誰も喜ばせられないよ……」と自嘲気味に〈死体の人〉は続ける。明るく振る舞う加奈だが、彼女もまた自身の人生に問題を抱えていた。
しかし、ある日唐突に〈死体の人〉の元に、母(烏丸せつこ)が入院するという報せが父(きたろう)から入る。気丈に振る舞う母だが、どうにも病状は良くないらしい。さらにそこに、新たな問題が発生。偶然見つけた妊娠検査薬を何気なく 自分で試してみたところ、何と陽性反応が出たのだ。これはいったいどういうことなのだろうか……?
消えゆく命、そして、新たに生まれてくるかもしれない命──。〈死体の人〉こと役者・吉田広志は、一世一代の大芝居 に打って出る。
出演:奥野瑛太 唐田えりか
楽駆 田村健太郎 岩瀬亮/烏丸せつこ きたろう
監督:草苅勲
脚本:草苅勲 渋谷 悠
主題歌:「僕らはきっとそれだけでいい」THE イナズマ戦隊(日本クラウン株式会社)
製作:長坂信人
制作協力:CLEO・Yプロダクション
制作プロダクション:オフィスクレッシェンド
配給:ラビットハウス
©2022 オフィスクレッシェンド
2023年3月17日(金)シネクイント他 全国順次公開
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