NEWS

総理「最終的に私が判断」1都3県“宣言解除”は?(2021年3月2日)

東京都が2日に確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は232人でした。携帯電話会社のデータによりますと、1日の渋谷の人出は、1週間前に比べ10%以上、増えたといいます。3月7日が期限の緊急事態宣言は、どうなるのでしょうか。
小池知事:「スケジュールが間に合ってない。人流を抑えていただく、食事のときの飛沫を飛ばないような工夫をしていただく。もう一度ギアを上げないと、間に合わない事態が生じている」

1日は新規感染者が127人と、東京を超えた千葉県では、2日は87人の感染が確認されました。森田知事は7日の解除の見通しを問われました。
森田知事:「7日と一度決まったのだから、それに向かって収束させるんだという気持ちを持ってやっていかなければならない。あしたも(感染者数が)上がるようなことになれば、非常に、また難しくなると私は思う」
千葉県での感染者数を緊急事態宣言後で見ると、船橋市や市川市など、東京に近い東葛地域が、5割を占めています。東葛地域の一つ、浦安市では、1週間前に比べ、夜の人出が22.7%、増えました。

首都圏で、なかなか減らない感染者以外にも、緊急事態宣言解除に向けての懸念はあります。花見や歓送迎会などでのリバウンドです。

桜の名所、千鳥ヶ淵の近くにある居酒屋では、例年だと、これからの季節は売り上げに期待がかかります。しかし、去年に続き、今年も『千代田のさくらまつり』は中止になりました。
『串焼王』店主・掛地久志さん:「花見も歓送迎会に関しても、自粛ムードがすごい強いので、かなり厳しい年になると思う」
掛地さんは、緊急事態宣言の解除については、こう思っています。
『串焼王』店主・掛地久志さん:「きちっと終わるまで、緊急事態宣言は、コロナが終わるまでは続けてもいいのかなと。ワクチンを打ち始めているところもあるので、早く終息してもらって、花見もちゃんとできるようにしてもらいたい」

国会では、野党側は、期限の7日が迫る緊急事態宣言の解除について政府の見解をただしました。
立憲民主党・泉議員:「国民は政府の方針を数日前には知らないといけないと思う。きょう、あすぐらいには、判断するつもりか」
菅総理:「宣言以降は約8割、新規感染者が下がっていることも事実だと思う。そういう状況のなかで、ギリギリまで状況を見たいという思いもあることも事実。だから、いま『何日に』ということは申し上げることは控えたい」

関係者によると、政府は、5日に諮問委員会を開く予定で、予定通り7日に宣言を解除したい考えです。
立憲民主党・泉議員:「知事から延長してほしいという要請があっても、解除することはあり得るということか」
“新型コロナ”担当・西村大臣:「知事の意向もしっかりと聞き、そのうえで、私どもの(解除の)基準もある。その数字を精査して、専門家の皆さんのご意見を聞いて判断をしていきたい」

ただ、政府が解除の基準とする『ステージ3』の指標は変異株が問題になる前に決められたもので、野党は「今回はより慎重に判断すべき」だと指摘しました。
“新型コロナ”担当・西村大臣:「変異株のこと非常に脅威である。ワクチン接種をお願いする医療機関の負荷も下げていかないとけない。こうしたことも頭において、適切に判断していきたい。必ず小さな流行は起こる。今後もゼロにはできない、必ず起こる。それを大きな流行にしないために、しっかり対応を取っていきたい」

菅総理が2日夕方、取材に応じました。
菅総理:「(Q.小池知事が今週末の緊急事態宣言の解除に懸念を示しているが)しっかり数字を見て、専門家をはじめ、関係者にご相談させていただいて、最終的には私自身が判断したい。(Q.1都3県一体で判断するのか)1都3県、いろんな意味で関連する。そういうことになるだろうと思う」

西村大臣と1都3県の知事との会談が検討されていましたが、2日は行われませんでした。会談は、3日以降に行われる見通しです。
[テレ朝news]