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スペイン映画『マジカル・ガール』に登場する『魔法少女ユキコ』っていったい?



スペイン映画に登場する日本のアニメ『魔法少女ユキコ』とは?
「魔法少女ユキコは悲劇のはじまり。」そんなキャッチコピーで観客を誘い、東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかでロングラン上映されている映画がある。『マジカル・ガール』。スペインの新鋭カルロス・ベルムト監督の劇場デビュー作、とのことだ。

 ポスターには、コスプレにしてはかなりクオリティの高いコスチュームドレスを着て、キラッキラッに輝くステッキを手にした少女が立っている。彼女が「魔法少女ユキコ」なのか?

 「魔法少女ユキコ」は劇中に登場する架空のアニメのタイトルだ。映画は男性教師が「2+2はいつも4なのだ。どんなことがあろうとも」と語る言葉から始まる。スペイン語のせりふを聴きながら、字幕の文字を追い始めると、まもなく暗転して、日本語の歌が耳に飛びカルロス・ベルムト
 1984年にアイドルとしてデビューした長山洋子の「春はSA-RA SA-RA」。『魔法少女ユキコ』は日本のアニメで「春はSA-RA SA-RA」はその主題歌。少女の名前はアリシアといい、白血病で余命わずからしい。そんな彼女のささやかな願いが、13歳になることと、『魔法少女ユキコ』のコスチュームを着て踊ることであることが淡々と描かれる。

 そして、アリシアの父ルイスは失業中にもかかわらず、娘の最後の願いをかなえるため、高額のコスチュームを手に入れることを決意する。そこから始まる一連の彼の行動が、心に闇を抱えるバルバラという名の女性と、彼女と因縁のある元教師のダミアンを巻き込み、予想もしない悲劇的な結末へと加速していく。

 「はじめは、よくある日本カルチャーを取り入れただけの映画か、と思っていたけれど、いざ観てみるとまるっきり違う。ダークでシリアスで謎めいていて、こりゃ面白い!と引き込まれました」と語るのは、朝日新聞デジタルにアニメ・マンガ・ゲームのコラム『アニマゲ丼』を連載している小原篤氏。

 また、『機動戦艦ナデシコ』『鋼の錬金術師』といったアニメ、『烈車戦隊トッキュウジャー』などの特撮テレビシリーズで筆を揮う脚本家・會川昇氏も「日本カルチャーを土台にしつつ、オリジナリティを持った世界観が素晴らしい」とベルムト監督を絶讃している。

■公式サイト
http://bitters.co.jp/magicalgirl/
引用元 オリコンスタイル
http://www.oricon.co.jp/news/2069931/full/