DRAMA

“さまよう刃”(さまようやいば)2009年-竹野内豊・伊東四朗・酒井美紀・山谷初男:共演-監督”益子昌一”氏-主演”寺尾聰”-クライマックス・シーン!!-全身全霊!!-渾身の演技!!-No.2



この作品は
2009年に
益子昌一
(ましこしょういち)監督、
寺尾聰(てらおあきら)主演で
映画化がなされました。

この映像場面は、”当事者”たち
多くの者たちの思惑が錯綜した
クライマックス・シーン
となります。

野外ロケにおける
緊迫したシーンです。
(音声編集のみに関して私は拘りました)

原作『さまよう刃』
(さまようやいば)は、あの
東野圭吾(ひがしのけいご)氏
による長編小説です。

『週刊朝日』にて連載され
現在まで150万部を超える
ベストセラーとなりました。

2023年。
累計1億冊の
出版数となった
東野氏の数々の著作。
成熟した女性たちにも
愛読者が多い。

もはや
東野圭吾という
小説家(人物)は
現代の日本、
しいては
我々皆ひとりひとりの
心の葛藤の代弁者=”翻訳家”であると
いっても過言ではないでしょう。

そして私にとっては
寺尾さんという俳優は、
私とあまりにも
“相性”があいすぎます。

忘れ得ぬ映画作品の多くに
寺尾さんが登場し、
出演しています。

とても
穏やかな表情や
癒やされるハスキーな声が
印象的な寺尾さんですが、
私にとっては”炎のような魂”を
感じさせてくれる俳優のひとりです。

その演技は
あの世界の黒澤が
認めたほどに
一切の妥協がなく、
最後まで実演を完遂する
極めて強靱な精神力で
役を演じきれる類い稀な
俳優だと思えます。

この
『さまよう刃』
がそうです。

どんな他の俳優がこの
作品の主役を演じても
寺尾さんを超えることは
極めて難しいのではないかと思う。

原作者である、
東野圭吾氏がこの映画を
観た際に、
これが真に
“プロの仕事だ”
と驚嘆したと
謂われています。

この私のチャンネルは
この私が”心に焼き付いたまま”
決して忘れることの出来ない
“景色や音”がテーマです。

賢明な視聴者の方は既に
感づいておられるかと存じますが、
この私のチャンネルは収益を目的と
したものではありません。

このチャンネルにおける
私のミッションは・・

胸に鮮明に焼き付いたまま、
忘れることの出来ない、
音や景色(映像)を
ご紹介することです。

この映画のテーマは
非常に重い。

けれども、
総てを観終わったあと、
どこか清々しく切ない。

しっかりと観て、
そのあと、
良かったって
素直に思えました。

それは寺尾さんが演じた、
長峰重樹という人物から
“海よりも深く
どんな山々よりも高い”
“無償の愛”を
感じたからに他なりません。

私はこの
寺尾さんが演じた
“長峰重樹”を観て
心(魂)が震えた。

その事実は
愛娘である重樹の一人娘
長峰絵摩(伊東遥)への
あまりにも切実さ、を観れば
誰もが感じ取ることが出来るでしょう。

それはまず
寺尾さんが演じていたから・・。

そして
益子昌一監督がメガホンを握った
から凄味が生じたものであると
改めて感じました。

本作品では
木島隆明(山谷初男)が
猟銃を渡し逃亡を手助けする
経緯や、そして
同ペンション経営者である
木島和佳子(酒井美紀)と長峰との
真の心の””絆””
を決して見逃すことは出来ません。

気になった方は
是非全編を
ストリーミング有料チャンネル
等で観て頂けたら幸いです。

追う側である
警視庁刑事役である
竹野内豊や伊東四朗、
豪華キャスティングの
演技も
見逃せません。

若手刑事役の竹野内にたいし、
ベテラン刑事とも謂える、
伊東四朗の発言は作中において少ないものの、
何処かニヒルでペシミスティック(pessimistic)
=”悲観”的な意見はまるで竹野内演じる若手刑事の
心の内をすべて見透かしているかにもみえます。
ベテラン刑事もかつては竹野内のような若手時代
があったのかもしれません。

リアルです。

竹野内豊の
矛盾を孕んだ重圧な葛藤ぶりを
演じきった好演が映えます。

そう、”彼”は日本人が持つ、
崇高な”義”というものに
突き動かされ行動してゆくのです。

余談ですが、
“竹野内豊”という俳優も
私と実にウマが合います。

私にとって鮮烈な
印象を常に残してくれる
優れた俳優です。

時代が経過しても
決して廃れることのない
凄味のある作品です。