西宮市にある兵庫医科大学病院。ここにすごーい研修医がいる、との事で早速昼休みに直撃です。

同僚からは…

「何事にも挑戦し熱い」
「気遣いがすごくいい」
「部活も6連覇」

-普段は何と呼んでいる?

「くまちゃん」

こちらがすごーい研修医・熊本友子さん。一見普通のお医者さんに見えますが…。

熊本さんは兵庫医大医学部で柔道の西日本大会6連覇。さらにゴルフでは、西日本大会女子団体で6位入賞。医学・柔道・ゴルフの三刀流女性医師なんです。

現在は上司の医師につき、医師としての基礎を学んでいます。

「重症の患者さんもいますので、患者さんにかける言葉も一言一言気を使う」「緊張の毎日です」
(兵庫医科大学 熊本友子医師)

「彼女はフットワークが軽い」
「まめに患者さんのもとに通ってくれてますし、すごく体力がある。ガッツも感じる。でも優しい側面もある」(熊本さんの指導教員 吉原享子医師)

佐賀県唐津市出身の熊本さんは中学時代にソフトボールで九州大会優勝。柔道は佐世保高専で県大会優勝。筑波大でも柔道部で活躍しました。

現在は忙しく、ほとんど練習をしていないそうですが…得意の一本背負いはこの切れ味!

熊本さんが医師を目指すきっかけとなったのが、イギリスに柔道留学した時のある出来事でした。

「ドイツで合宿をした時にケガ(骨折)をしてしまった」
「医師という仕事は人に結構影響力を与える仕事だと身に染みて感じました」(熊本さん)

帰国後、医学部を目指し受験勉強の日々がスタート。猛勉強の末、2度目の挑戦で兵庫医大に合格しました。

さらに今後の人生に大きな影響を与えたのが医学部時代のネパールでの研修でした。

「ものすごく感動しました。かなり田舎の病院に行ったんですけど、1人の先生が感染症もみる。整形(外科)もみる。消化器外科もする。何でもできる先生で感銘を受けました。ああいう志を持った人になりたいですね。」
「医師として独り立ちできるようになったら途上国で色々な活動をしたい」(熊本さん)

医師の国家試験は1回で合格。現在は血液内科で厳しい研修の真っ最中です。輸血や白血病の治療など患者さんの命と向き合う最前線です。

「張り詰めている空気はあると思います。命をかけて戦っている患者さんもいます」
「患者さんが亡くなったりするとすぐに泣いてしまうので、(自分が医師に)向いているのかなぁという気持ちになる時がある」(熊本さん)

血液内科のトップ、藤盛教授は熊本さんの共感力に期待しています。

「医師の場合は色々な所に気が付かないといけない。患者さんの細かい所を見て頂いて、的確な診断・治療に結びつくように。その辺の目を養ってほしい」
(兵庫医科大学 血液内科 藤盛好啓主任教授)

「学年の中でも1番乙女」
「(ゴルフの)大会で応援しに来てくれた人に、ゴルフボールにメッセージを書いて渡してくれたり、クッキーに頑張ってくださいと焼いて渡してくれたり」
(熊本さんの同僚 野間光貴医師)

研修後いつも帰宅は夜10時頃という熊本さん。ようやく一息つける時間です。

「実はですね、熊本さんにゆかりの方から手紙を預かっていまして、僭越ながら代読させていただければと」(小浜アナ)
「本当ですか」(熊本さん)

「部活が同じで徐々に仲良くなり、大会や合宿で一緒に過ごす間にたくさんお話しましたね。

話をしていて特に楽しいのは、夢を熱く語ってくれるところです。

男子で計画していた自転車旅行を前日に聞いたくまちゃんが、『楽しそう。私も一緒にさせてもらっていい?』と言って飛び入りで参加した事、一生忘れません。

西宮から琵琶湖まで自転車を漕ぎましたね。

4月からお互いお医者さんになって働く事になりました。

苦しい時もまっすぐに。猛進あるのみ!トモコ・クマモト。これからもどうぞよろしく」
(野間さんからの手紙)

「びっくりですね。いつの間にもらったんですか。めっちゃうれしいですね」
「仲のいい子が近くにいるのは心強いですね。」
「『こうありたい』という今の気持ちを持ち続けて、患者さんから好かれる医師になりたいです。患者さんのために何かできる自分でいたいです。」(熊本さん)