2か月後に迫ったクリスマスに向け、静岡県内の洋菓子店では早くもクリスマスケーキの予約の受付が始まっています。

このクリスマスケーキに欠かせないのがイチゴですが、2023年は足りなくなるという懸念が浮上しています。

伊豆の国市で地元のイチゴを中心にスイーツを提供する「BonBonBERRY」。この店では10月23日からクリスマスケーキの予約を受け付けていて、県内産を100粒以上並べるなどイチゴをふんだんに使ったケーキを6種類、用意しています。
<ボンボンベリー伊豆の国ファクトリー 渡辺淳一シェフ>
Q.ケーキに乗せるイチゴの大きさは決まっている?
「基本的には、いつも同じサイズを使っています」

一般的にケーキに乗せるイチゴは▼カットされたケーキで12から15グラムのLサイズ、▼ホールケーキでは15から19グラムの2Lサイズが使われます。
しかし、2023年はケーキに適正なサイズのイチゴがそろわないという懸念が浮上しているのです。

いったい何が起きているのか?生産現場を訪ねてみると…<間部貴之さん>
「ここが今うちで育てているきらぴ香という品種。普段は、この時期だと花が咲き始めるが、今年夏の暑さもあって定植が1週間から10日ほど遅れて、今早いやつでどうにか蕾が見えている状態」

イチゴは畑の土の温度が25℃以下のときに苗を植えます。

しかし、2023年は異例の猛暑に。

土の温度が下がらず苗を植えるタイミングが例年より1週間ほど遅れてしまったのです。
イチゴは1本の苗から1年に何度か採れるのですが、早いうちに採れるものほどサイズは大きくなります。

クリスマスの時期にはケーキに乗せるのには適さない大きなイチゴが市場に多く出回る可能性があります。
<間部貴之さん>
「ハウスを保温したりして、生育を早めて間に合うように努力しています」

農家は、暖房を使うなどしてハウス内を暖かくすることでイチゴの生育を早め、何とかクリスマスに間に合わせようと力を尽くしています。

猛暑の影響を受けたイチゴ。

農家もケーキ店も、例年通りのクリスマスケーキを届けられるよう奮闘しています。
ボンボンベリーの渡辺シェフは「もしイチゴが大きくなってしまった場合、見合ったような形でお客様に商品を提供できるようにする」と工夫を凝らす構えです。

JAふじ伊豆は「生育の遅れはあるがイチゴが採れる数には変化はない」と説明しています。

農家は暖房を使って、イチゴの生育を早めたい考えですが、光熱費の負担は重く、苦しい状況になりそうです。

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https://newsdig.tbs.co.jp/articles/sbs/796177