金の価格の高騰が続いています。
5年前(2018年10月)は1グラム=4447円でした。10月24日は1グラム=1万497円となっています。
金の価格高騰にともなって注目を浴びているのが「銀」の存在です。ここにきて銀を投資目的で購入する人が増えているそうです。
<井手春希キャスター>
「こんにちは。店の名前の通り、銀がたくさんありますね。何割くらいが銀の商品ですか?」
<GINYA静岡店 富樫夕紀子店長>
「8割9割が銀の商品です。専門店ですね」
静岡市葵区にあるシルバーアクセサリーショップです。
<GINYA静岡店 富樫夕紀子店長>
「若い人も年齢が高い方も、シルバーチェーンが人気です」
「60センチで、2万4200円」
この店では、2年ほど前からシルバーチェーンなどが若者から人気ですが、9月から40代、50代が投資目的で銀を購入しています。
<GINYA静岡店富樫夕紀子店長>
「昔は資産運用目的で銀を買う人はいなかったので。金も昔は3000円くらいだった時期がある。その時は金の資産運用でインゴットとかが売れていたが、金が今、なかなか高くて買うのも大変なので、それで価格の安い銀という意味で銀を買いに来てくれたんだと思う」
<井手春希キャスター>
「今後の銀の価値は?」
<GINYA静岡店富樫夕紀子店長>
「まだ上がるんじゃないかな、もうちょっと。金まではいかなくても」
銀の価格は2018年には、1トロイオンス=約17ドルでしたが、9月には、約23ドルに上昇しています。
金の価格上昇と、ほぼ同じ傾向にあります。
背景にあるのが緊迫する中東情勢です。イスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が激化し、世界的に経済が不安定になって、安全資産と呼ばれる金や銀を購入する人が増えているのです。
10月24日の金と銀の1グラムの店頭小売価格は金が1万497円、銀が124.9円となっています。
一方、専門家は銀を投資の対象として扱うのは慎重になった方がいいと指摘します。
<静岡経済研究所 恒友仁専務理事>
「銀は5割以上が工業用で使われている。これから増々、太陽光発電のニーズが出てくることになると、それにつれて銀のニーズも高まってくる。長い目で見ると世界経済の動向と環境問題をより細かくみていく必要がある」
金は「有事の金」、銀は「貧者の金」と呼ばれますが、静岡経済研究所の恒友専務理事によりますと、金と銀は、貴金属としての価値としては同じような動きをしますが、景気によっては異なる動きをすると言います。
景気が良くなると株式などの投資が活発となり金の価格は減少。一方で、設備投資などが増えることで銀の価格は上昇します。
2つの金属の性質を理解した上で、銀の投資については金よりも慎重に行う必要がありそうです。
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