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【アニメ】SFラジオドラマ『記憶売買』【紙芝居】



【アニメ】SFラジオドラマ『記憶売買』【紙芝居】

[音楽] all [音楽] ありがとうございましたまたのご利用をお 待ちしており [拍手] ます外に出ると雨が降ってい た雨は嫌いじゃない雨聞いていると何も 考えなくて済むから だほんの少し23分の 間軒先で空を見上げてぼんやりして から俺は自宅まで歩き出し た傘は持っていなかっ たポケットの中身を確認するとよし ちゃんと ある先ほどた 商品の代金 だ不思議なもの だでもこうして実際金が手元にあるという ことは確かに売ったの だろうだけど何を売ったの かそれがわから ない本当に売ったのかどうかさえ疑わしく なって くる俺が売ったもの それは俺の記憶だっ [音楽] たラジオドラマ記憶 [音楽] ババ記憶がお金に変わる そういう店がこの町には [音楽] あるテクノロジーの進化はとまることを 知らずある時世界ではついに人間の脳情報 をデータとしてアウトプットできる技術が 開発され た人は覚えるという労力をかけずとも販売 されたデータを頭に入れればそれだけで 情報を自分のものとして体得できるまさに 的な技術だっ ただがもちろんいいことばかりでは ない記憶というのはある意味で本人が喋ら ない限り絶対に漏れることのないという 最も強いプロテクトだったわけでもあり 最も安全性が保たれたものでもあっ たそれを容易に持ち出したり複製ができる ようになったわけで 当然それに伴う犯罪が世界各国で急増し た規模の小さいものであれば妻が旦那の 浮気を確認するために記憶にアクセスする 規模の大きいものであれば国家機密を盗む ために用人を誘拐し記憶を強引に 奪うそれらの事件を受けて現在世界各国で 法律で禁じられ取り締まりもかなり強化さ れることとなっ た しかしこの広い 世界全てのものを完全に取り締まることは 不可能 だ今の俺のように表向きにはなくなったと しても密かにビジネスとして残って いる使用目的は様々で単なる娯楽として はたまたポルノとして など など需要がある限り供給は起こり 続ける自宅に帰ってきて濡れた服を脱ぎ 軽くシャワーを浴びて俺はベッドに 横たわっ た疲れた 何かをしたわけじゃないのにとてつもない 疲労感だっ た記憶の売理解なんてなれればどうって ことないと聞いていた が何回やってもこの疲労感になれることは なかっ た横になりながら今日の稼ぎを確認 する非合法なだけあって結構な金額だっ たこれで12ヶ月は暮らせる だろう記憶をなくすということに最初は とてつもない恐怖があっ たなんせなくしたという事実すら分から ないの だしかしやってみればどってことはなかっ た 元々人間の記憶なんて曖昧なもの だ理解をしなくたって忘れるものは 忘れるならば忘れるということとなくすと いうことの間に一体どんな差があるという のだろうかならば少しでも金になる方が ありがたいAIによって人間の仕事の多く がなくなった 人間が機械を使うわけではなく機械のため に人間が何かを提供する時代 だせちがい現実のことを思いながらその まま俺は眠りについた [音楽] また だ夢だと自覚しながら見続ける夢明積 無どういうわけか記憶を売った後に必ずと 言ってほど 見る断片的な記憶の継ぎはぎ [音楽] やめろ やめろ [音楽] やめろ目を覚ますと時計の針は塔に昼を 回ってい たやっちまったと思うもののどうせ今日も 予定はない仕事もない早く起きる理由も ない 体を起こしてテーブルの上を見ると昨日 売った記憶の大金が置かれて いる無増さにその中からいくつかの紙幣を 掴んで俺は出かけ た日なこんな 生活記憶を売った金がギャンブルに全て 消えるのに はそう日数はかからなかっ たいらっしゃいませメニューを選択して ください記憶を売りたいフリー現金での 決済で承知しました左手にあるヘッド マウントを装着して ください少しして俺はまたこの店にやって き た慣れた手つきです装置を つつける記憶売買には大きく分けて2種類 のやり方が ある特定な記憶を選択する場合とAIが 選んだランダムな記憶を売る場合 だ記憶を特定する場合は売る側にも メリットがあり例えば忘れたい記憶嫌な 記憶などを売ることができる だがデメリットとしてはそういった記憶は 利用できる範囲が極端に狭くなるため値段 がつき ずらい一方でランダムな記憶は自分の良き せぬものを売ることになることがあるもの の思った以上の値段がつく場合も ある俺のようにもう何度も売買をしている 人間にとってはフリーで記憶を売る場合の 方が利が大きい お待たせしました今回お取引きする記憶は こちら です目の前に記憶のサムネイルが表示さ れる俺はいつものように何も考えずに承認 ボタンを押そうと思っ ただが思わず手を止め たサムネイルに は女性の姿が映し出されてい た髪は 長く年は少し 若い20代半ば頃だろう かこれまでこんなことはなかっ た誰 だろう俺は目が話せなくなってい た彼女を知っているのか いや知らない だがこうして俺の記憶の中に いる誰なん だろう俺はこの日どうしてもこの先に進む ことができず売買を中止してそのまま家に 帰っ たあれから数日経った しかし考えることといえばサムネイルの 女性のことばかりだっ た自分の記憶の中にいる自分の知らない 存在もしかしたらただの知り合いなだけか もしれ ないだ けどとてもそうとは思えなかっ たしかしどうしたらいいのだろうか か何せ手がかりらしい手がかりが全く [音楽] ないなんだ来客なんて 珍しい俺は玄関の扉を開け た はい てそこには合体のいい男が2人 借金取りだっ た待ってくれ来週には 飾る目を覚ますと床に寝っ転がってい たゆっくりと体を起こす と口の中が切れてることに気がついた 部屋の中を見渡す とぐちゃぐちゃに荒らされて いる元々金目のものなんていうのは ほとんどない が数少ないものを持ってかれたよう だ何のために俺は生きてるのだろう か生きているのかそれとも 単に死んでいないだけなの かそこの違い は一体何なん だろうだ けど死ぬような度胸も ない一生こんなままで人生の時間を消費し ていくだけなん [音楽] だろうこんな風にボロボロでも 体は正直だっ た何か 食べようって言っても手持ちもない かてっとり早く金を作るには やっぱりあそこに行くしかない [拍手] いらっしゃいませメニューを選択して ください俺はいつものようにフリーで記憶 を売ろうと思っ たがふと思いつい た記憶 売買今までは売ることしかしてこなかった が当然買うこともできる 買う金はない がもしかし たら記憶 を記憶を買いたい承知しました検索条件を 指定して くださいイメージ 検索イメージ検索ですね左手のヘッド マウントを装着してください ヘッドマウントを装着し俺は目をつっ たこの前見たサムネを頭の中に 浮かべる髪の長い彼女の姿 をそうして1分ほど経った頃であろう かお待たせしました検索結果を表示します 目を開けるとそこには想像以上にたくさん のサムネイルがあっ たそのどれもが登録日が約2年 前俺は古いものから1つ ずつサンプルを再生してみることにした [音楽] 1つ1つと中身を確認していくうち にまるでパズルのピースが埋まるかのよう に俺の中で彼女の形 が少しずつ作られていっ た彼女の名前は 明かり学生の時に知り合っ て気がつけば一緒にい て聞かづけば恋人になっ て時には喧嘩もしたけれど旅行に行ったり 食事をし たりただ散歩をし たり俺の生活の中に 確かに彼女はいたのだっ [音楽] たどのくらいそうしていた だろうついに俺は最後のサムネイルを選択 しサンプルを覗い たそこにはベッドの上で 横たわる彼女の 姿体に はチューブがつがれている [音楽] 心電図の音だけが生々しく響いて いるそのスピードがゆっくりになった ところ でサンプルは終わってい [音楽] た記憶売買に は大きく分けて2種類の方が ある特定的な記憶を選択する場合 とAIが選んだランダムな記憶を売る場合 だ記憶を特定する場合 は売る側にもメリットが あり 例えば忘れたい 記憶嫌な記憶などを売ることができる 俺 は全てを理解し た彼女が亡くなっ てその悲しみに耐えられ ず俺 は彼女にまつわる記憶 を全て売却したの だろう苦しん で記憶を抱えて生きていくくらい ならそなかもとし てそうした方が良いか と俺 は俺 は涙が止まらなかっ たサンプルを覗いただけだった けどそこに映し出されていた 彼女あかり は本当 に切な存在だったのだろう と心の底から感じ た過去の自分の選択 を後悔してもしきれなかっ た 明かり彼女に 呼びかける もう決して届かない声だけれど 必ず 必ずもう 1度迎えに行く よ勝手なことを言っているようだ けどで も 必ず君との記憶 をもう 1度迎えに行く [音楽] よどのくらいかかるのだろう か検討もつか ないだ けれど何年かかって も彼女との生きた時間 を取り戻そうと思っ た 必ず必ず [音楽] 必ずtil

そう遠く無い未来。そこでは、”記憶”の売り買いができるようになっていた・・。

久しぶりに書いた、オリジナルドラマです。
新しい趣向として、アニメーションを用いた紙芝居風にしてみました。
ぜひ最後までお楽しみください。

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