午後6時9分。東日本大震災の被災地を再び大きな揺れが襲いました。
震源は宮城県沖の深さ59キロ。マグニチュードは6.9。
仙台市や石巻市など県内10の市と町で最大震度5強を観測しました。
地震直後、仙台駅に停車している新幹線の車内から撮影された映像では、
車内は停電し、ホームの看板が大きく揺れています。

気象庁は地震発生から2分後に津波注意報を発表。
海岸近くの駐車場からは次々に車が避難していきます。

仙台市在住の男性は
「海まで5キロくらいの場所で緊急地震速報が鳴ったので震えるというか、これはやばい、ただ事じゃない揺れだと、津波は想定しましたね」と話しました。

高台に避難した人は
「またあの大きな津波が来たら嫌だなと、やっぱり最初に逃げて命だけは」と話しました。

宮城県東松島市の海岸から4キロ離れた場所で地震にあった宮本約さんは
「最初は車が跳ねるような感じで、あと横揺れがガタガタと来てかなり強い揺れだった。まっすぐ走れない感じの揺れで、10年前は津波が来た場所なので津波のことを考えた。海の方向から内陸に向かう方向の道路がやはり渋滞していた」と話しました。

当初は石巻港や仙台港で1mの津波が予想されていましたが観測はされず、
津波注意報は午後7時半にすべて解除されました。
宮城県内では午後9時現在で7人がけがをし、病院に運ばれています。

地震発生後の被害状況も明らかになってきました。
仙台市・秋保温泉のホテルの天井からは大量の水が流れ落ち、廊下に溜まっていきます。
道路から水が噴き出す様子を撮影した仙台市在住の大野晃平さんは
「トイレを使おうをしたところ水が出なくて、なんで水が出ないんだろうと言いながら、インターホンがたまたま鳴ったので外に出てみると「家の前が大変なことになってますよ」という近所の知らせがあって気づいた」と話しました。

震度4を観測した宮城県塩釜市芦畔町では、幅6メートル高さ6メートルに渡って
斜面を補強していたコンクリートが崩れ落ちました。
車の巻き込まれや人的被害は確認されていません。
近所の住民によれば、宮城県内で最大震度6強を観測した先月の地震で
斜面にひびが入っていたということです。

仙台駅ではタクシーを待つ長い行列が地下通路まで続いていました。
宮城県内では最大353戸が停電。
各電力会社によると福島第一原発や女川原発に異常は確認されていないといいます。

宮城県では2月13日に最大震度6強の揺れを観測したばかり。
この時、気象庁は「東日本大震災の余震」としていましたが、
今日の地震について気象庁は

気象庁 鎌谷紀子 地震情報企画官
「平成23年東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の余震と考えられる。1年あたりの地震発生数は東北地方太平洋沖地震の発生前より多い状態が続いているので引き続き注意してください」

揺れは広範囲に及びました。
埼玉や神奈川で最大震度4。東京でも最大震度3を観測しました。
東北新幹線は20日午後11時時点で東京―盛岡間で運転を見合わせています。

気象庁は強い揺れを観測した地域について注意を促しています。

気象庁 鎌谷紀子 地震情報企画官
「地震発生から1週間程度最大震度5強程度の地震に注意してください。
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