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なぜ10年経っても余震は続く・・・宮城で震度5強(2021年3月20日)

元気象庁長官の山本孝二さんに伺います。

■宮城で最大震度5強 マグニチュード6.9を観測した地震について・・・
(元気象庁長官 山本孝二さん)
先月も、大きな地震があったわけですが、今回も同じように東日本大震災の余震と気象庁が発表しています。
東日本大震災はマグニチュード9.0で、ものすごい巨大なの断層が破壊され、
その力がまだまだ壊れ残ってるところがあり、地殻変動がまだまだ続いてる。
今回の地震、先月の地震それからその前の地震と、やはり余震活動はまだまだ続くと考えたほうがいいと思います。

■津波注意報の発表について・・・
(山本さん)
当初マグニチュード7.2で深さ60キロくらいで決定されたんですが、その後もマグニチュード6.9となった。
震源の場所が、東北の宮城県沖地震が起きた場所に近いので、津波が出る可能性があるわけです。
気象庁はこれだけ大きな地震が起きた時に、沿岸に近い場合、
3分以内に人々を避難させなきゃいけない、津波があるかないかを判断しなきゃいけない。
緊急に判断した結果、今回は1メートルくらいの津波が出るだろうということで津波注意報を発表したことになります。

■なぜ東日本大震災から10年経過しているのに余震が続くのか・・・
(山本さん)
東日本大震災はマグニチュード9.0という巨大な地震ですので、10数年余震が続くと考えるのが普通です。
ですのでまだ10年しかたっていませんので、これからも余震が続くと考えて対処していく必要があるんじゃないかと思います。

■今後警戒されること・注意すべき点は・・・
(山本さん)
先月の地震で常磐道でがけ崩れが起きた。
同じように、大きな地震で地面が揺れたわけですので、大きく亀裂が入ってる可能性があります。
明日から非常に激しい雨が降るということなので、地盤が緩んでいるところに雨が降ると
土砂災害には十分お気を付けいただきたいと思います。

■新型コロナの感染者が増えている中、今後の避難について・・・
(山本さん)
津波が起きたときには直ちに避難して人々の命を守らなきゃいけない。
現在、新型コロナで避難を躊躇する方がいらっしゃっるかもしれませんが、自治体は避難所で新型コロナ対策を十分にとっています。
まず命を守るということで、自治体が避難指示を出したときには速やかに避難してください。
避難所で用意しているので、その際はマスクなどを持って行く必要もないんです。
直ちにとにかく避難所へ避難していただきたいと思います。
また、この1週間程度の間で今回と同じくらい余震が起きる可能性がありますので、
仮に余震が起きた場合にも、避難所には直ちに避難していただいて身の安全の確保を図っていただきたいと思います。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp