「オリンピック肺炎」とも言われ4の倍数の年に流行 背景に新型コロナが…「マイコプラズマ肺炎」患者が増加=静岡
子どもを中心に、秋口から患者が増える「マイコプラズマ肺炎」が静岡県内でも5年ぶりに流行しています。この流行の背景には、新型コロナの感染拡大が影響しているというのです。<診察の様子>
「咳が長いと、最近話題のマイコプラズマ(肺炎)とかね、結構いるので、一応検査をしておきたいと思います」静岡県沼津市の小児科医院です。9月から「マイコプラズマ肺炎」の患者が増えてきたといいます。<杉谷小児科医院 杉谷正浩院長>
「(マイコプラズマ肺炎は)細菌感染の一種。症状としては発熱、咳、全身倦怠感、そういう症状がメインになってくるがちょっと通常の風邪よりも長引くような感染」マイコプラズマ肺炎は、細菌に感染することで起こる呼吸器感染症で、患者の多くは、15歳以下の子どもです。<患者>
「1週間前からずっと(咳が)続いてて。マイコプラズマ(肺炎)は、友達とか兄弟から話を聞いてて、最初は知らなかったので、でもそれだったらすごい怖いなと」こちらの患者は検査の結果、陰性でしたが、杉谷院長は流行の兆しが見られるといいます。しかし…<杉谷小児科医院 杉谷正浩院長>
「検査キットがちょっと品薄状態で手に入らない状況が続いている。診断をつけられずに治療してるケースも多々ある」静岡県内の感染者の状況をみると、9月22日までの1週間に報告された患者数は、1つの定点医療機関あたり、1.1。前の週の「1.5」からは減ったものの「1」を超えたままです。<静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長>
「マイコプラズマ肺炎は『オリンピック肺炎』といわれ、4の倍数の年に流行っている。2020年はコロナの感染対策が徹底されていた年なので、全然流行がなかったが、今回は割と大きな流行が長めに2年ぐらい続くのかなと考えている」コロナ禍では、マイコプラズマ肺炎にかかる人が少なかったことから、結果として免疫を持つ人が減り、その反動で流行期が長くなる可能性があると後藤さんは指摘します。一方で…<静岡県感染症管理センター 後藤幹生センター長>
「重い肺炎になる方はほとんどおらず、普通に感染した場合は、喉とか気管支の炎症で済む。ただ、咳が2週間から4週間ぐらい長く続くので、特に最初の頃の咳は菌が飛沫にいるので、咳をし始めてまだ体調が良くない間はしっかりマスクをして周りへの感染を防いでほしい」コロナ禍で学んだマスク・手洗い・うがい・換気の徹底がさらなる流行を防ぐことにつながりそうです。
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