【報ステ全編】政治不信、非核化、日本の幸福…どう実現?衆院選 7党首が生討論【報道ステーション】(2024年10月14日)

政権選択の選挙、衆議院選挙が15日に公示されます。7党の党首に、それぞれの政策、政権戦略を聞きます。

■政治が信頼されない 何が足りない

今回の選挙、避けて通ることのできないのが、まん延する政治不信です。自民党議員による政治資金収支報告書への不記載の問題、いわゆる裏金問題。それが大きく影響を及ぼしているものとみられますが、果たして、それだけなのか。このようなデータもあります。

朝日新聞の世論調査によりますと『政治をあまり信頼していない』『全く信頼していない』が7割を超えています。

(Q.まず最初は、立憲民主党の野田さんにうかがいたいと思います。なぜ、ここまで政治は信頼されないのか。自民党、そして野党のあり方も含めてお答えください)

立憲民主党・野田佳彦代表
「今日的な問題でいえば、通常国会の間に、裏金問題に対して、解明をして、けじめをつけて、これからどうするという法改正をしっかりやると。それができないまま臨時国会に入ってしまって、それができないまま解散になってしまったということが、一番、信頼を損なっていると思います。そういう腐敗を生み出したり、独善を生み出したりしたことは“一強多弱”という今の政治状況だと思います。多弱な状況が腐敗も、あるいは、独善も作っているというわれわれの責任があると思いますので、緊張感のある政治状況を作ることが、腐敗をなくしたり、独善をなくしたり、国民の信頼に足る政治を作る第一歩だと思いますので、そこは自覚していきたいと思います」

(Q.日本維新の会の馬場さん、同じ質問ですが、どうでしょうか)

日本維新の会・馬場伸幸代表
「お金の話が一番大きいと思います。それと国民は、政治家に対して、言ったことをやらないでしょと有言不実行と見ていると思うんですね。石破さんも、総裁選、またその前には国民的な人気が非常に高いといわれていました。私も拝見させていただいていて、筋の通ったお話をされるし、党内野党というポジションで、ぺーぺーの議員では言えないようなことを、ビシバシと仰って、それが大きな期待を集めておられたと思いますが、総理・総裁になられて、少し変遷がみられるのではないかというような部分があります。ですから、きちっと総裁選挙のときに約束したことは、やっていただくということが、政治全体に対する信頼を取り戻すというところもあると思いますし、お金の問題は、きちっと、それぞれの政党が有言実行でやると、我が党は政策活動費について廃止にしました旧文通費の領収書も公開しています。企業団体献金も禁止をしています。言ったことはやるということが、信頼を取り戻すことになると思います」

(Q.石破さん、政治不信のもととなったのは、やはりお金の問題じゃないかと。有言不実行ではないかという批判がありました。どうでしょうか)

自民党・石破茂総裁
「今度も不記載の問題は、我が自由民主党として、全体の問題だと思います。この人がどうとか、派閥がどういうこともあるけれど、自由民主党全体の問題です。総裁たる私が深くおわびを申し上げます。一強多弱のせいなのか、そのせいにするつもりはないんだけど、『これはおかしいよね』と、きちんと言える党に、これからしていかないといけないと思っています。我々を議員の立場において下さったのは有権者ですから、そういう方々に誠実に向き合っていく。そして、国民が政治を信頼してないけど、じゃあ政治は国民、信頼してますか。どうせ分かんないよとか、そのうち忘れるよとか、そういう不誠実なことがあってはなりません。私たちは本当に国民を信頼して、受けなくてもなかなかご理解いただけなくても、言うべきことをきちんと言うと。国民を信じない政治が、国民から信用してもらおうなんて思ってはいけません。私たちは、そうありたい、そういう政党になります」

(Q.共産党の田村さん、同じ質問です)

共産党・田村智子委員長
「これ一般論にしてはいけないと思うんですね。今回の、それだけの政治不信を生んだ一番の原因は、やはり裏金で、私たちは、新聞赤旗の独自の調査、誰もが見られる資料だけれども、独自の調査で、裏金を暴いて『これを許さない』と、徹底究明するという役割を果たしてきました。いわば政治の信頼回復すると。それだけじゃない。やっぱり安倍・菅・岸田政権3代の政権は、『桜を見る会』もありました。学術会議の任命拒否の問題もありました。すべて私たちは、こうした不正を許してはならないということで、真相究明の先頭に立ってきた。やっぱり政治の信頼回復させるために、小さな政党かもしれないけどその力を発揮してきた。もっと大きくしていただいて、政治に信頼を取り戻していきたいと思います」

(Q.国民民主党の玉木さん、どうでしょうか)

国民民主党・玉木雄一郎代表
「政治の世界には、非公開かつ非課税のお金があるんですね。大きく2つですよ。旧文書交通費と政策活動費。我々は裏金問題が発覚する前から、旧文通費については、公開をして、そして政策活動費を廃止している唯一の政党、国民民主党が。我々は、まず身を正してから、今回の改革に臨んでいます。そのうえで、石破総理に聞きたいのは政策活動費。党首討論を10月9日にやった時に『選挙で使いませんね』と聞いたら、『使います』と仰った。ただ、13日のテレビでは『使わない』と言っていて、何で変わったんですか。わずか数日間で。信頼できるんですかね。配る人に配り終わったから、もう配らないと言ってるんですかね。選挙で、みそぎをするということなんですけど、この選挙が公正じゃなければ、同じルールで戦わなければ、信頼回復しませんから。ここは明確に石破総理に答えてもらいたい」

(Q.最後に石破さんにお聞きしましょう。山本さんはどうでしょうか)

れいわ新選組・山本太郎代表
「政治は、宗教やアイドルじゃないので、信じる対象ではないと思っています。信頼する対象ではないと思ってます。けれども一方でやっぱり投票率が下がるということだったりとか、皆さんと距離があるというのは、やはり30年、先進国の中で、ただ1つ経済が悪くなり続ける国。こんなものを信頼できるはずもないですね。国民は貧困化してますし、そして一部のものだけより富める状況になっていると。それどころか裏金、ネコババですよ。普通の社会で考えたら、200円の豚バラロース盗んだだけでも逮捕されてますから。一方で彼らは、首も切られず、金も返さずみたいなことが当たり前にある。当然、信頼に値するものではないだろうと思います

(Q.与党の立場から公明党・石井さん)

公明党・石井啓一代表
「やっぱり政治とカネの問題が大きいと思いますね。今回の不記載の問題は、ルールがなかったわけではなくて、ルールはあったんだけど、それがしっかり守られなかったことが、一番、本質的な問題です。今回、政治資金規正法を改正しましたけれども、罰則を強化する。なおかつ政治家の責任を明確化、厳格化するということで、いわゆる連座制の導入を図っています。また、政治資金の透明化も図っています。実効性あるものにしていくことが重要だと思います。特に、政治改革の星となるのが、政治資金を厳しくチェックする第三者機関。これは設置が法律に位置付けられてますけれども、時間がなかったため、その制度設計は検討事項になっています。我々は、閉会中も議論しまして、10月4日に中間報告として公にしてますから。第三者機関をしっかりと設置をして、それを厳しくチェックをしていくということを実現したいと思ってます」

(Q.石破さん、政策活動費などを使うか使わないのかといったあいまいな点がありましたけれどもいかがですか)

自民党・石破茂総裁
「政策活動費を選挙に使うことはいたしません。そして、政策活動費というのは、日ごろから、党勢の拡大あるいは、組織の強化、政策の徹底、そういうことに使っていました。特に、今回、自民党の体制は変わったもので、新しい党のあり方とは何なのか、そして新しい政策とは、何なのか。分かっていただくために、それは使わせていただきます。日ごろも、それは合法なんだけども、その使い方は抑制的であらねばならないと思っております。選挙に使うことはいたしません」

■“核兵器ない世界”どう考える

テーマを移したい。次のテーマは核の問題です。

先日、日本被団協がノーベル平和賞を受賞することが決まりました。

日本被団協代表委員の箕牧智之さん(82)は「平和が一番だから核兵器をなくせ、と言いたい。来年3月に開かれる条約には、核の傘の下にいるドイツでさえ、オブザーバー参加すると言っているから、日本も、最低オブザーバー参加していただきたい」と述べました。

箕牧さんが言っているのは、2017年に採択された『核兵器禁止条約』のことです。唯一の被爆国である日本は、これを批准していませんが、せめて来年3月の締約国会議には、オブザーバーとしてでもいいから、日本政府も参加してほしいと言っていました。

(Q.与党の石井さんから聞きたいです。オブザーバーとして参加してほしいという声、どうでしょうか)

公明党・石井啓一代表
「核兵器禁止条約は、核兵器を初めて違法として、禁止した画期的な国際法だと私たちは高く評価しています。ただ、現実問題として、日本周辺には核を持つ国がたくさんあって、やはり米国の核抑止力に依存している。そういう状況と、将来的に唯一の被爆国として、やはり核兵器廃絶を目指す。理想との超克といいますか、そこがやっぱり一番大きな課題だと思うんですけれども、私たちは、やはり唯一の戦争被爆国として、日本は核兵器を持つ国と、持たない国との橋渡し役をやるべきだ。そういう意味からも核兵器禁止条約の締約国会合には、オブザーバー参加をすべきだという立場です。このことは従来から政府にも申し上げているところです」

(Q.野田さんはいかがですか)

立憲民主党・野田佳彦代表
「今回の受賞は、すばらしいことであって、ウクライナでも中東でも核を使うぞという威嚇が出ているときで世界に対するメッセージという意味で、意義があると思います。そのなかで、世界で唯一の被爆国である日本の立場というのは、確かにアメリカの核の傘の中で守られている核抑止という現実があります。一方で、核廃絶の先頭に立たなければいけない立場。その橋渡し役という言葉がありましたけど、その通りであって、だから議論にはやっぱり日本が出ていって、オブザーバー参加して、その間隙をどうやって狭めていくことができるかということは、日本が主導的な役割を果たすべきだと私は思います」

(Q.石破さん、来年3月、オブザーバー参加される意思はお持ちですか)

自民党・石破茂総裁
「それは党でも政府で検討はいたします。ただ、今回、なんでウクライナで抑止力はきかなったんですか。何でウクライナ、ロシアに攻め込まれたんですかと考えたときに、クリミア侵攻のときに、きちんと制裁をしなかった、いろんなご議論はあります。一方において、ブダペスト合意というのは、ウクライナが核放棄しましたね。ロシアに渡しましたね。仮に、どっか侵略する国があったら、アメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国。そういう国連の常任理事国が安保理に提訴をしますよと言ったんだけど、何の意味もなかった。日本が周り中、中国であり、ロシアであり、北朝鮮であり、核を持った専制独裁国家がある中にあって、どうやって我々は日本の独立性を守るかというときに、やはり核抑止力があるんです。
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