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注目の副大統領討論会、米下院選では過去最多の立候補

退院したばかりのトランプ大統領が、来週の討論会に参加する意向を表明しました。とはいえ実現性が不透明のなか、関心が高まっているのが、日本時間8日の「副大統領討論会」です。

前日、ホワイトハウスに戻ったトランプ氏、ツイッターに「気分はとても良い」と書き込み回復を改めて強調。この一方で政権内では、側近のミラー上級顧問や沿岸警備隊の副司令官が「陽性」となり、6日も感染確認が相次ぎました。これを受け、軍の制服組トップら幹部も隔離を迫られました。

それでも選挙活動を優先するトランプ氏は、15日に予定されているバイデン候補との2回目のテレビ討論会について、「楽しみにしている。素晴らしいものになるだろう」と参加の意向を明らかに。

これにバイデン候補は・・・。

「トランプ大統領が(15日も)まだ新型コロナに感染しているのなら、討論会をすべきでない」(民主党 バイデン候補)

討論会の行方が見通せない異例の事態のなか、関心が高まっているのが、大統領権限の継承順位で1位「副大統領候補」の討論会です。注目は女性、そして黒人初の副大統領を目指すハリス氏の戦いぶりですが、実は今回、選挙に臨んでいる女性は“過去最多”なのです。

「選挙を前に、有権者に投票を呼び掛ける集会が行われています。こちらでは、ある女性候補者が注目されています」(記者)

中西部インディアナ州の下院議員候補、民主党の新人ジャニーヌ・レイクさんです。

「皆に働きかけましょう、私たちの未来です!」(民主党下院議員候補 ジャニーヌ・レイクさん)

トランプ政権の新型コロナ対応を批判し、人種差別の解消などを訴えるレイクさんの対立候補は、共和党現職グレッグ・ペンス議員。ペンス副大統領の兄という強力なライバルに、知名度や政治経験で劣るレイクさんが挑戦する理由は。

「女性の存在感を示さないといけません。政府の意思決定の場に女性がいないから、私たちはさまざまな不幸やストレスを感じています」(民主党下院議員候補 ジャニーヌ・レイクさん)

2018年の下院選挙では、女性の立候補そして当選も過去最多でしたが、議員の男女比では日本の衆院の倍以上とはいえ2割強にとどまりました。そのなかで今回は、史上最多を更新する583人の女性が立候補しています。

広大な選挙区を回り、オンラインでも支援を訴えるレイクさんの活動を支えるスタッフも、女性が中心ですが原動力の一つはこの人物。

「なんて嫌な女だ!」(トランプ大統領・2016年10月)

自分と意見の違う女性を、度々「嫌な女」と名指しするトランプ氏。「女性蔑視だ」と反発したスタッフの団体は、あえて「嫌な女たち」と名乗っています。

「私は喜んで『嫌な女』になります。女性の成功を望まない人々もいますが、だからといって私たちが頑張るべきではないということにはなりません」(民主党下院議員候補 ジャニーヌ・レイクさん)

ジャーナリストであり、4人の子どもの母でもあるレイクさんが出馬を決めた時、家族には戸惑いもありました。

「出馬で生活が一変しました。彼女が決断したら、誰も止められませんよ」(レイク候補の夫 アーロンさん)

長年、共和党地盤の選挙区では、“変革”を求める声も上がっています。

「議会とは、アメリカ国民を代表するものです。だから、男女同じ割合の代表が必要です」(有権者)

ところが、こうした声に押されるレイクさんが提案した“討論会”に、対立候補のペンス議員は応じていません。

それだけに、8日、ハリス氏の活躍に強い期待を寄せています。

「討論会では、カマラ・ハリス氏が主導権を握るでしょう。ペンス氏は覚悟しないと・・・」(民主党下院議員候補 ジャニーヌ・レイクさん)

女性たちは、アメリカ政治に立ちはだかる「ガラスの天井」を打ち破れるのでしょうか。

(Nスタ 2020年10月7日放送)

#アメリカ大統領選 #副大統領

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