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ショートポエムービー「エリーゼのために」詩人・AI UEOKA  桜島ユウ詩集「永遠からの手紙」君がラブソングに見えた ポエブックス3 PV(即興短編映画)

気が付いたらそこにいた。そういう恋の物語に出逢えば即興。

『エリーゼのために』

あなたはわたしの呼吸(プネウマ)を愛した  

あなたは口づけの最中に  
あなたの二酸化炭素(プネウマ)を
わたしに吹き込み

図らずもわたしは 
ふたりの息吹(プネウマ)  
その循環に
恍惚めいた美を覚えてしまった  

わたしの身体は
それを通じ
「愛されている」
と感じてしまった  

「あなたがわたしを愛している」

その正しい答えは  
わたしの中にはない  

だがわたしは
それを「絶対」だと感じられた  

その根拠としてわたしは  
あなたの青い声を
挙げるだろう  

雨の降る夕暮れ
本を読むように
雨音の一粒一粒に
耳を澄ますことで
わたしとあなたの心を読み

頁をめくるように
寂しさをめくって
あなたに会いに行きたくて

わたしの中にある
夢の街へと
わたしはひとり
入っていく  

夢の街に暮らすあなたは
青い月灯りで形づくられた
水の肌をした
透明な人類であり

その姿は
あなたの美しい声
そのものであった 

自分自身に
恋を禁じていたわたしは
その街の中でだけ
わたしが流してきた涙を
虹に変えて
わたし自身を編み
花束になることが許されていた  

今もあなたは  
わたしのラブソングであり  

わたしはずっと
その音に包まれ
守られながら

わたしの呼吸の循環
そのタクトを通して

遠くにいるあなたに 
 
永遠からの手紙を
出しつづけている

桜島ユウ 詩集「永遠からの手紙」君がラブソングに見えた ポエブックス3 
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