中澤琴の墓所はこちらです。↓
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中澤 琴(なかざわ こと)
女 貞祇の妹。位牌、過去帳、村の戸籍簿を調べても年齢は不詳だが、貞祇より二、三歳年下。身長は五尺六、七寸、目鼻立ちよく面長。幼いときから父孫右衛門に学び、特に長刀では父にも劣らなかったという。文久三年正月、兄貞祇が新徴組隊士になるために、妻子を送り帰郷すると、お琴は強引に貞祇について江戸へ出た。男装して貞祇と一緒に京へ上り、江戸市中見廻り、毛利、島津両屋敷の襲撃にも加わり、薩摩屋敷で左足のかかとを切られたこともあった。
庄内戦にも官軍の放火を浴び奮戦。このときにも官軍十数人に囲まれたが二、三人を切り伏せ、たじろぐ敵中を突破して逃げた。江戸でも庄内でも娘たちに、ほれられて困った。兄と帰郷後は嫁に欲しいと申し込む男が多かったが、試合して彼女を打破る者がなく、お琴は独身で過ごした。晩年は一人暮らし。酒を飲むと詩を吟じ剣舞をしたりした。昭和二年十月十二日歿した。八十七、八歳。(岸大洞 記述より)