来月3日アメリカ大統領選挙を控え、トランプ大統領とバイデン候補の最後の直接対決となるテレビ討論会が行われました。今回は、各議題の冒頭は相手のマイクをオフにする新しいルールが導入されたため、トランプ大統領も不規則発言が相次いだ前回とは、まるで別人でした。最初の議題は新型コロナウイルスについてです。
トランプ大統領:「まもなくワクチンがやってくる。完成している。数週間以内に発表されるはずだ。“ワープスピード作戦”によって軍がワクチンを配布する。個人の体験として、私は入院を体験している。感染し回復した。短期間、入院しただけで治った。新型コロナウイルスは消え去る。もう出口に差し掛かっている。消え去る」
バイデン氏:「22万人のアメリカ人が亡くなっている。今夜、これだけは覚えておいてほしい。指揮を取ろうとしない、責任を取らない。これほど死者が出た責任を負う者が大統領にとどまるべきではない。今後、さらに20万人のアメリカ国民が死亡すると予想されている。大統領の顧問らも彼に進言したが、マスクをすれば、数十万の命を救える。しかし、この期に及んで大統領はいまだに包括的な計画を示してない」
今回、トランプ大統領は、自身の過去の発言が批判されても割って入ることはなく、カメラ目線で有権者に語り掛ける姿もみられました。討論会の最後に司会者から両者に対して「就任式の日を想像してください。対立候補に投票した有権者に何と言葉をかけますか」と質問しました。
トランプ大統領:「バイデン氏は一律に増税して、やみくもに規制をかけようとしている。すべてが台無しだ。彼が当選したら、かつてない不況となる」
バイデン氏:「“アメリカ人の大統領”だと伝えたい。私に票を投じようが投じまいが、国民の代表として役割を全うする。みんなに希望を与える」
今回の討論会について、アメリカメディアは、おおむね、前回の討論会よりははるかに良く、さらに両者の違いも鮮明になった、と評しています。有権者はどう受け取ったのでしょうか。
トランプ支持者:「大統領は絶好調。キレがあって、反撃もよかった」
バイデン支持者:「マイク消音は相当、トランプ大統領を抑え込んだ。実のある話が聞けた。前回の大違い。バイデン氏には政策がある。バイデン氏にとって素晴らしい討論会になった」
11日後に迫った大統領選。投票者数は過去最多となる1億5000万人上ると予想されています。
[テレ朝news]