東京オリンピックまで50日を切るなか、パブリックビューイングをどうするのか。自治体が揺れています。神奈川県では小田原城などで予定されていたイベントが中止に。小池都知事も判断を問われました。

 各地で中止の決定が続くオリンピック期間中のパブリックビューイング問題。

 東京都・小池百合子知事:「複数の自治体でこのパブリックビューイングを準備をされているということであります」

 と、話す小池知事ですが、11日も神奈川県藤沢市が中止を発表しました。

 藤沢市ではオリンピック期間中に市役所でパブリックビューイングを行うほか、体験コ-ナーや飲食ブースなども計画していましたが・・・。

 藤沢市・鈴木恒夫市長:「我々はそういう感染症など、喜んで手放しで応援できるような環境にはないということもありますし・・・」

 藤沢市はイベントのための予算はワクチン接種や感染対策のために使うことを考えるそうです。

 そして、午後には神奈川県の黒岩知事も会見。こちらも県が行うイベントの中止を発表しました。

 田村厚生労働大臣も、このような動きに理解を示します。

 田村憲久厚労大臣:「色んなところでお酒を飲みながらリスクの高いような形で外に出られて応援されると、またこれ感染が広がる可能性がありますので、できれば本当にご自宅で応援を頂きたいと思います」

 会場で完璧な感染対策を行っても「人流が増える」ことへの懸念。

 11日の国会でも尾身会長からこんな話が・・・。

 政府分科会・尾身茂会長:「今、もうすでに東京の人流は少しずつ上がっているんです。(緊急事態宣言を)解除をすれば今までの経験からすると、さらに加速する。『夏休み』があり『お盆』があり『帰省』があるということがあって、それから『変異株の影響』がある。さらに、そのうえで『オリンピック』をやれば感染のリスクというものがあるんですね」

 そんななか、オリンピック前に2回に分けて来日する予定だったIOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長がその都度、隔離されるため今月の来日を取りやめることを発表しました。

 パブリックビューイングや関連イベントが次々と中止になるなか、オリンピック自体の開催は進んでいるようです。
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