ブロークン・サンセット
1986

潮風のバイパスを染める夕陽
突然にカーラジオ止めてあなた
他に好きな娘ができたと告げたの瞳翳らせて
私いま何を言えばいいのでしょう
黄昏は足早に胸に降りて
渚で手を振るあの日の幻想い出が走る
ふたりはやがて並んで歩くと信じていたの
時間の岸に佇み
あなたを待った季節
泣かないように目を閉じた

潮騒が引いてゆくサイド・シート
アクセルと横顔によぎる痛み
君をさらえない僕がもどかしい静かにつぶやく
はじめてあなたの嘆きごめんね気が付かなくて
壊れやすい愛こそ
受け止められなかった
あなたのために目を伏せた

どうして愛はゆらめき答えを謎に隠すの
どんな哀しみよりも
あなたを失う今
せつなさの海広がるの