アメリカ大統領選挙の投票日まであと1週間に迫っています。両候補は勝敗のカギとなる激戦州ペンシルベニアを回り、最後の追い込みをかけています。
民主党、バイデン候補:「コロナ過の国民を導くのに、トランプほど最悪の人物はいない。人が死に続けているのだから、少しは恥じたらどうだ」
ペンシルベニア州で5ポイント近いリードを許しているトランプ大統領は、州内の3カ所で大規模な集会を開き、巻き返しに躍起です。新型コロナウイルスに感染したことさえもネタにしています。
共和党、トランプ大統領:「大統領だと医者が12人もいる。信じられるか?体の部分によって、別の専門医が診るんだ」

選挙結果をめぐって混乱が可能性があります。支持する候補が負けた場合、トランプ支持者の16%、バイデン支持者の22%が街頭での抗議か、場合によっては暴力的な手段に訴えると答えています。

こうしたなか、武装した熱狂的なトランプ支持者が波紋を広げています。

『ミリシア』と呼ばれる武装した市民のグループは、街の自警団を自認する者たち、白人至上主義者に共感する人たち、様々な形態がありますが、その多くは保守系でトランプ大統領の支持者です。ミリシアは、投票所での監視も行うとしていて、選挙自体にも影響を及ぼしかねない存在となっています。ミリシアが投票所周辺に集まることで、バイデン候補の支持者を威嚇したり、さらには選挙結果に納得しなかった場合、武器を持って抗議行動に出ると指摘されています。
米国内のテロに詳しい元司法次官補代理・マコード氏:「選挙後の混乱が予測されるため、多くの組織が準備している。ミリシアという組織が有害な理由は、個人ではできない危険な行為が集団になるとできてしまうからです」

現にミリシアが極端な行動に出たケースもあります。民主党のミシガン州知事が掲げた新型コロナウイルス対策ロックダウンなどに反対し、あるミリシアのメンバーたちが州知事を拉致しようと計画しました。

ミシガン州に住むアダム・ハイッキラさん(39)は、ミリシアに所属していて、州知事の拉致計画を立てた容疑者たちとも顔見知りでした。
ミリシアに所属するアダム・ハイッキラさん:「(知事のコロナ対策は)権力の乱用です。この国ではだれもが自由に生きるべきで、マスク着用も個人の自由のはずです。住民の不満が高まれば、過激な行動につながります。ミシガン州知事誘拐計画がいい例で、住民は不満でいっぱいなのです」

アダムさんは子ども4人を育てる電子機器店の経営者。銃は携帯しますが、いわゆる普通のアメリカ人です。
ミリシアに所属するアダム・ハイッキラさん:「私たちの組織は規律を守る一般市民で構成され、地元の皆さんを守り、面倒を見ることが役目です。ミリシア全体が悪者扱いされているのは事実で“暴力組織”呼ばわりですが、実際は違います」

ミシガン州では混乱に備えてトランプ大統領を支持しない側の人たちにも銃を買う人が後を絶ちません。
銃愛好家:「こういう状況では安心材料として銃に頼りがちになります。
[テレ朝news]