【新唐人2013年7月2日付ニュース】アメリカの”メディア王”ルパート・マードック氏と3人目の妻ウェンディ・デンさんとの離婚ニュースは海外メディアを賑わせました。海外の中国語メディア泛華網(PanChineseパン・チャイニーズ)では北京内部筋の情報として、”このスーパーウーマン”の本当の身分は解放軍総政治部連絡部宣伝局のトップ・スパイであると報じました。この北京内部情報筋の人物は、最近の離婚ニュースが伝えられたあと、中国人民解放軍の総政治部は大いに揺れていると伝えています。中国問題専門家は、中国共産党はずっとスパイを利用して西側諸国の政界、軍界や実業界に浸透していると指摘します。
海外の中国語メディア泛華網(PanChineseパン・チャイニーズ)が北京からの内部情報筋の話として、今回離婚騒ぎで話題となっているこのスーパーウーマンの正体は解放軍総政治部のトップ・スパイであると報道。大学一年生の時にはすでに解放軍総政治部広州支部に入り、香港へ派遣するスパイとしての養成が試みられたそうです。その能力を評価され、正式に養成メンバーに選ばれたといわれています。 

                           

スパイチームの手配により、彼女は香港行き飛行機のファーストクラスに乗り、某国際メディア王国の駐香港最高執行責任者の隣に座りました。そして最終的にこのメディアに入社したのです。つまり、彼女が国際メディア王の夫人になるまでの不思議なチャンスは、メディアが報じたように運命の女神に愛されたからではなく、実は中国共産党スパイチームが成功させた計画だったのです。

北京の消息筋によると、当時はまさに香港の中国返還という時期で、総政治部への圧力も非常に大きく、香港の全メディアをコントロールする任務を命じられていました。総政治部は香港フェニックステレビを直接取り仕切るだけではなく、株を通して香港の新聞をコントロールしていました。一部海外メディアがコントロールする香港メディアに対しては、人員を潜入させることが最も有効な方法であると考えられていたといいます。

時事評論家で、アメリカの中国語雑誌“中国事務”の編集長・伍凡(ごぼん)さんは、西側メディアは早い時期からウェンディ・デンさんの素性を疑っていたと述べます。

時事評論家 伍凡さん

「これは中国共産党の超限戦の一部で、若くて美しく、精力的で、知的で頭脳明晰な者を男女問わず、彼らの情報工作に使用しています。ウェンディ・デンは米国老人を利用し、一歩一歩登り詰め、豪州のメディア王になりました。離婚した後でも、彼女が接触できる高層部の人物はみな西側の政界、メディア界、文芸界、芸術会、映画界のトップです。彼女がトップ・スパイであると言ったのは中国人ではなく、西側メディアが彼女を疑い、正体を知りたがっているのです」

メディア王ルパート・マードック氏と離婚劇を演じたウェンディさんは、海外メディアに中国共産党軍事委員会総政治部のスパイであることを暴露されたと同時に、豪州“シドニー・モーニング・ヘラルド”に、元共産党国家副主席・曾慶紅(そうけいこう)との密接な関係を署名入り文章で発表されています。一方、江沢民の腹心である曾慶紅は、香港などで長期にわたりスパイ関連部門を管理していました。

この他に、マードック氏は以前江沢民と会見した際、独占放映した映画『タイタニック号』を贈りました。中国での金運は中国共産党官僚に頼るものだと、マードック氏は確信していたのです。

2011年7月21日、イギリスの雑誌“ザ・ウィーク”の報道によると、マードック氏にシェービングクリームを盛ったパイ皿をぶつけようとした男に、妻のウェンディさんが素早い行動で平手打ちを見舞いました。このことは、イギリスの情報圏の多くの人にウェンディさんが中国共産党のスパイではないかと思わせるような出来事でした。

豪州のオンライン雑誌クライキー(Crikey)は、ウェンディさんとマードック氏が1999年に結婚してから、彼女についての調査を行いました。取材を受けたカリフォルニア州立大学経済学部のケン・チャップマン教授はかつて教え子であったウェンディさんについて、“彼女は謎の人物だ。どこまで信用していいのかわからない”、“中国から来たばかりなのに、パソコンも誰よりも高級なものを持っていた”、“大学の休暇期間にはいろいろな所へ旅行し、非常に金持ちに見えた”と語っています。

また、ウェンディさんが80歳の夫を守るために見せた腕前は、訓練を受けたスパイが不意の事態にとっさに見せてしまった行動ではないかと報じられています。

中国共産党には、今話題となっているサイバーテロより以前にも、様々なスパイ活動の歴史があります。2008年、ワシントンポストが引用したアメリカ政府職員の話によると、中国共産党の教授、学生、及び学者で構成されたスパイ情報ネットは“知能掃除機”の如く、アメリカの各種情報や機密事項を広範囲にわたり収集しているそうです。

泛華網(パン・チャイニーズ)によると、このニュースの事実を確かめる際、このスーパーウーマンの背景を集中的に調べ、その経歴が非凡であることが明らかになりました。飛行機の中でキーパーソンと知り合いになったことを含め、パーティでワインをこぼしてマードック氏の注意を引く、人工授精による出産など、現実離れした手段とシナリオはハリウッドのスパイ映画にも勝るものです。このような女性の、突然の離婚ニュースにより、中国総政治部がその対処のために大きく揺れているといいます。

中国共産党軍部のスパイが海外の政界要人に浸透していることは、メディアに何度も暴露されています。イギリスの新聞“サンデー・タイムズ”は、中国共産党は海外で統一戦線と腹心の育成を行っていると報道。対外的な名目を“世界平和の維持”とする中国国際友好聯絡会(China Association for International Friendly Contacts 略称“友聯会”)の正体は、中国共産党解放軍(PLA)の総政治部連絡部の“情報収集(influence operations)”の拠点であり、元の部門名は“敵情偵察部(Department of Enemy Work)”だそうです。フェアファクス(Fairfax)2003年のハンドブックによると、同部門の主要な職責は”敵の分裂と友好的な軍事力を団結させる工作の展開“です。その本質は解放軍のスパイ背景を備え、海外の政界、軍事界や経済界の要人に取り入り、海外のスポークスマンを物色することであると伝えています。

アメリカのシンクタンク“プロジェクト2049研究所”の執行役員・マーク・ストークスさんによると、5月25日、豪州の新聞“ブリスベン・タイムズ”が発表した『友達づきあいに苦心惨憺する中国』というタイトルの文章には、張陽が解放軍指導層入りし、一か月足らずで米国統合参謀本部元副議長を接待したことが書かれています。すでに退役しているウィリアム・オーウェンズ氏は手厚いもてなしを受け、多くの解放軍将校と対面しています。この中には現役の西側軍事・政治指導者すら面会のムズカシイ人物も含まれていました。

張陽が担当する共産党政治部の主任は、軍事委員会の中で最も重要な4ポストのうちのひとつです。彼のもう一つの職責は、外国の国防システムのウイークポイントを探し出し、戦略を邪魔することです。報道は、“友好聯絡会”の歴史を遡ると、総政治部連絡部の歴史はすでに85年もあり、始まりは共産党紅軍時期で、外国の軍事と政治指導者の戦略に影響を与えることが任務であると伝えています。

BBC中国語版サイトは6月2日、イギリスの日曜紙“サンデー・タイムズ”香港駐在記者の情報を引用し、“昨年11月イギリス・ブレア前首相が北京の第一回国際慈善大会に招かれ、講演を行ったが、主催者が実は中国共産党軍情報部門の表向きの機関であることを知らなかった”と伝えています。

中国共産党はアメリカや西側民主主義国家への潜入に巨額の資金を投入しています。このことは中国共産党と米国の間の利益争いだけでなく、2つの異なる価値観の対立であり、正義と邪悪、文明と野蛮の戦いであるとアナリストはみています。