「彼」は劇団の小道具係。看板女優の「彼女」に、恋していた。恋が実り、子どもが生まれ、すれちがいを乗り越え、やがて妻に最期の贈りものをする…ふたりの人生の“忘れ得ぬ4つの場面”を4つのドラマとして描く。「出来事」が起きた瞬間、映像はスローに切り替わり、オーケストラが演奏するオリジナルシンフォニーにあわせて事態が進行してゆく。それは、わたしたちひとりひとりの「ささやかだけれど美しい人生」への賛歌だ。