東京オリンピックの開幕まで、16日となりました。そんななか、メインの会場となる国立競技場での感染リスクが「ゼロに近い」とする試算結果が発表されました。

■選手村のスタッフ2人感染

 6日、東京では、新たに593人の感染が確認され、17日連続で、前の週の同じ曜日を上回りました。

 東京の感染者が拡大傾向にあるなか、大会組織委員会は、選手村のスタッフ2人が、新型コロナウイルスに感染していたことを明らかにしました。

 感染した2人を含む4人で飲食をしていて、今月初めに、陽性が判明していたということです。濃厚接触者とされた残りの2人は、陰性が確認されています。

 組織委員会は、「厳しく注意し、すべてのスタッフに注意喚起をした」としています。

■マスク着用で感染“ほぼゼロ”試算

 東京オリンピック・パラリンピックの主会場となる、国立競技場での感染リスクは、どのくらいあるのでしょうか。スーパーコンピューター「富岳」によるシミュレーション結果が発表されました。

 文部科学省と理化学研究所によりますと、1万人の観客に10人の感染者がいたと仮定した場合、マスクを全員が着け、座席の間隔を空けていれば、会場で新たに感染する人は「ゼロに近い」との試算結果を明らかにしました。

 萩生田光一文部科学大臣:「国立競技場に限っては、極めて感染拡大は抑えることができるということは、科学的にも証明できた」

■前会長・森喜朗氏「当初から無観客と・・・」

 一方、オリンピックの観客数を巡っては、6日に組織委員会のトップだった森喜朗氏が、久々に発言しました。

 大会組織委員会前会長・森喜朗氏:「当初から無観客ということを、私はその予定でもの(計画)を立てていったほうがいいと申し上げてきた」

■式典“無観客”か・・・関係者ら「別枠」?

 無観客の判断材料の一つになるのが、11日に期限を迎える「まん延防止等重点措置」の行方です。政府は、首都圏の1都3県について、1カ月程度の延長を軸に調整しています。

 大会関係者によりますと、まん延防止等重点措置が延長された場合、開会式や閉会式など、大規模会場や夜間の競技を無観客、それ以外の小規模会場は観客ありとする検討に入ったことが、新たに分かりました。

 また、IOC(国際オリンピック委員会)の関係者やスポンサーらは、人数制限にかかわらず「別枠」とし、対応を検討中だということです。
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