本を読む速度が遅いのにどんどんと積み本が増えて、家には30冊以上の未読本と、Amazonの欲しいものリストが50件以上になりました。
活字を読むようになったのは5年前からですが、最近は知識を増やしたいと思いもあり、本をたくさん買っています。
Twitterのフォロワーさんは読書好きが多いのですが、「皆、読むの早いなー」と感じていました。
そして僕は「本の読み方が悪いから遅いのかな?」という悩みが大きくなってきたため、佐藤優さんの『読書の技法』を読ませていただきました。
著者の佐藤優さんは元外務省の方で、現在は主に世界の哲学を学び、多くの本を執筆しております。
読書量は月平均300冊~500冊で『知の怪物』と呼ばれている方です。
今回は僕の気に入った5つの言葉についてご紹介します。
【①漫画や文庫本は速読しなくて良い】
「本をゆっくり楽しみたい!」と思う方も多いと思います。
僕も同じです。
佐藤さんが速読を勧めるのは、専門書を指します。
佐藤さんも専門書ばかり読んでいるわけではなく、『クレヨンしんちゃん』や『ゲゲゲの鬼太郎』を読み、現実では見ることのできない新しい知見を楽しんでいるようです。
歴史漫画を読むこともあるそうで、子供にもわかりやすく面白く表現している場合などがありますが、実際の歴史と異なることがあるため、100%正しいと思わない方が良いとのことです。
間違った知識を正しいと思い込まないために、漫画を読んだ後に歴史に関わる本と照らし合わせることが大切です。
【②基礎知識がなければ速読はできない】
よく「本を5分で読む速読法!」など怪しい速読法がありますが、これは生まれつき特殊な能力者でしか無理とのことです。
速読できる人の例えとして、子供の頃から歴史漫画が大好きで何年も歴史漫画を読んできた人が、徳川家康や織田信長に関する活字本を読むなら、人名や土地名などの単語が頭に入っているので速読できます。
しかし、全く歴史を知らない人が同じ本を速読しても、「どういう人なのか?」などの疑問があると理解できません。
つまり、目を鍛えれば速読できるわけではなく、「基礎知識がないと、目を鍛えたところで速読できないよね」という話です。
速読するためには、たくさんの本を読んで基礎知識を積まないといけません。
【③本は汚く読む】
佐藤さんは内容で気に入った箇所があれば、本に直接シャーペンやボールペンで線や囲みを書いて、本を読み切った後に線を引いたり囲んだりした場所をノートに書き出し、コメントを書いてまとめています。
そのため、図書館で本を借りると書き込むことができないので、基本的には全て購入するようです。
僕もこの本を読んでから、学ぶための本はデジタルではなく紙のものを買うようになりました。
そして、テキストファイルに今話している内容を書き出し、YouTubeやブログでアウトプットしています。
また紙だけじゃなく、デジタル書籍のkindleも使っています。
kindleでは漫画やラノベなど、娯楽でありメモの必要がないものを読んでいます。
kindleでもデジタル付箋やメモができるんですが、紙より使いづらいというのが個人的な感想です。
【④速読には『超速読』『普通の速読』がある】
☆超速読《5分~30分》
超速読を行う理由は「自分にとって有益か?」「時間をかけて読むべきか?」の仕分ける方法です。
超速読は、基礎知識のある内容で、重要だったり、知識が不十分の箇所を探すことです。
文字を読まずにひたすらページ全体を見ながらめくり、太字やゴシック体の文字だけを目で追います。
気になった箇所にはポストイットを貼ったり、シャーペンで大きく囲う方法です。
☆普通の速読《30分~3時間》
100%理解しようとする完璧主義を捨てて読む方法です。
重要だと思った部分をじっくり読みます。
そして、それ以外のページは内容を大雑把に理解&把握します。
気になった部分はシャーペンで線や囲んだり、付箋を貼ったりする方法です。
【⑤読書ノートを作る】
佐藤さんは、ゆるい形で本を読んでも、頭に定着しないと言っています。
学校や資格試験の勉強なども同じで、単に答えを暗記するだけでは頭に定着せず応用することができません。
そして、佐藤さん曰く「読書ノートを作る際に時間をかけすぎないこと」だと言っています。
30分~1時間と時間制限を設けることで、取捨選択したかしなかったかの情報が頭に定着するそうです。
また、読書ノートを作る目的は、完璧なノートを作る事ではなく、正確な形でデータを引き出せることと、積み重ねた知識を定着させることだと仰っています。
僕は、今回のように読書後にはテキストファイルにアウトプットしていて、文字数は3,000字~5,000字、2時間以内に書き上げることを目標にしています。
なぜなら、YouTubeで10分で話すことが目的だからです。
また、間違えた情報をYouTubeやブログの視聴者から「間違っとるやんけ!」とお叱りを受けないように、再度読み直しながら書き出すことによって、記憶の反復運動ができます。
【おわりに】
今回ご紹介した『読書の技法』では、佐藤さんが読んだ哲学や政治に関する本の説明がたくさん出てきますが、ここは読み飛ばして良いと思います。
なぜなら「基礎知識が無いなら読み飛ばせ」の練習用に書かれたのではないか?と思うぐらい内容が濃いので、読書の技法を学ぶためだけなら、おそらくいらないと思います。
僕もよくわからないので読み飛ばしました。
僕のように「読む速度が早ければ、もっとたくさんの本が読めるのに…」と、『速読』に憧れる方は多いと思います。
でも、「速読で本当に好きな本の内容を理解できるのかな?」という謎があって、今回の『読書の技法』を読んで安心しました。
それは、読書のプロが『好きな本はじっくり読んで、専門書など基礎知識を理解しているものは速読で良いよ』という内容だったからです。
これからも好きな本はゆっくり楽しみ、専門書はたくさん読んで基礎知識を深めようと思いました。
みなさんも、読書を楽しみましょう!
▼紹介した本
『読書の技法』(著:佐藤優)
https://amzn.to/33TIGEC
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