女子ソフトボール日本代表は27日夜、アメリカと決勝戦を行います。13年越しの五輪連覇へ向けチームの原動力となっているのが、次世代のエース候補、名古屋市出身の後藤希友投手です。中学時代のチームメイトや職場の上司に素顔を聞きました。

 最年少の剛腕サウスポー、名古屋市出身の後藤希友投手。今大会5試合中4試合で登板。三振の山を築き見事なリリーフを見せてきました。

 オリンピック開幕前、メ~テレの取材に対してこんなことを話していました。

「東京五輪は私の人生で一生に一度だけだと思うので、後悔のないプレーを思う存分発揮したい」(後藤希友投手)

 彼女の持ち味は身長174cmの長身から繰り出される、Max113キロの速球。

 野球よりもバッターとの距離が近いソフトボール。長い手を活かすことで体感は160キロにも及びます。

 その剛速球は、金属バットにヒビを入れてしまうほどです。

中学時代バッテリーを組んだ同級生「『何だこの球は!』と思い受けていた」

 5年前の東海学園高校時代。当時からスーパー高校生として注目を集めていた彼女。その時からすでに夢は決まっていました。

「オリンピックで活躍して金メダルをとります」(後藤希友投手 2016年)

 6年前の中学校時代。都道府県対抗の全国大会の決勝戦。愛知選抜チームで投げていたのが、当時3年生だった後藤希友投手。バッテリーを組んでいたのが同級生の小池麻美子さんでした。

「一緒にプレーしたのは選抜チームが初めてだったので、ものすごく球が変化してキャッチャーで受けていて芯で捕れなくて、親指に当たったりして『何だこの球は!』と思いながら必死で受けた印象があります」

「当時からすごいなと。捕っているのがすごく楽しかった思い出があります」(中学時代の後藤投手とバッテリーを組んだ小池麻美子さん)

 見事優勝した愛知選抜。その後2人は県内の別々の強豪校に進みましたが、ライバルとして関係は続き、後藤投手が実業団に入ってからも応援しに行く間柄です。

 今回の活躍を小池さんは…

「頼もしいし自分たちの代のスターで、次のソフトボール界を背負っていく存在」(小池麻美子さん)

職場では剛速球と一緒で「早くて正確な仕事ぶり」

 2019年には、トヨタ自動車のソフトボールチームに入団。現在は、愛知県豊田市の職場で働いています。

「応援動画を撮ったり、壮行会をしたり職場一丸となって応援しています」(後藤投手の上司 奥川琢朗さん)

 トヨタの職業訓練校「トヨタ工業学園」では、学園生の勤務状況の管理などを任されています。

「みんなとコミュニケーションをとって、しっかり話をしてくれている。彼女の剛速球と一緒で早くて正確な仕事ぶりです。みんな後藤ファンです」(奥川さん)

 ソフトボール部の練習がない日はこんな一面も…。

「練習がオフの時に、仕事が終わってから学園のソフトボールクラブの面倒をみて教える姿、スポーツに取り組む姿勢は心を鍛え腕を磨く。成長の一歩になったと思う」(トヨタ工業学園 深津敏昭学園長)

「職場から歩いて10分ほどにあるこちらの球場で後藤選手は普段練習をしているそうです」(記者)

 職場に明るい雰囲気を届けてくれる後藤投手。学園長をはじめ、学園全体が一丸となって応援しています。

「今までやってきたことを全部出しきる。そんないい試合で金メダルを持ってきてください」(深津学園長)

(7月27日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より) .