山口・上関町の港に到着した船から次々と降りる人。
また、次々と乗り込む人の姿があった。
女性「上関大橋が通れなくなって、きょうから子どもたちが船で登校するので」
実は、この船は臨時の渡し船。
島と本州を結ぶ唯一の橋が通行止めになってしまったため。
橋の異変が認められたのは、14日午後8時ごろ。
山口・上関町の本州側と長島を結ぶ上関大橋で、車が段差にぶつかったと110番通報があった。
衝突した車のフロント部分は大きく破損し、別の角度から撮影された写真ではバンパーがはがれ落ちている。
車に乗っていた男女2人が病院に運ばれた。
車がぶつかった段差は、およそ20cm。
橋と道路のつなぎ目にできていた。
長さおよそ220メートルの上関大橋が完成したのは1969年。
今回、起きた事故の調査に立ち会った山口大学大学院の麻生稔彦教授は「橋桁(はしげた)の方が20cm浮いたような状態。(橋の)中央部が1cm程度下がっている。全体が少し回転しているような、変形している可能性があります」と話した。
麻生教授によると、橋げたが20cmほど浮いたことで、橋の中央部分が1cmほどシーソーのように傾いていたという。
長島には、町の人口2,601人の半数に当たる1,357人が暮らしている。
コンビニや大きなスーパーがなく、まさに橋の通行止めは生活道路を絶たれたに等しく、島の住民の生活に大きな影響を及ぼしている。
町は臨時の渡し船を無料で運航し、島民の交通手段を確保している。
16日朝、山口県村岡嗣政知事が現場を視察。
山口県・村岡嗣政知事「専門家の意見を聞きながら、なんらかの手当てをして限られた台数で交互にはできるのではないかとみている。一両日中にできるように全力をあげてまいりたいと思います」
18日までには制限を設けたうえで通行が可能になる見通しを示した。
(2020/11/16)
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