市川由衣さん育児悩みを明かす「特に辛かったのは母乳神話」|VERY
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子育てに家事と、目まぐるしい忙しさの毎日の中でふと訪れるひとときに、救われたことはありませんか。いつも笑顔で頑張る素敵な人たちにも大切にしている大人時間がありました。今回は、女優 市川由衣さんにインタビューしました。 ※掲載中の情報はVERY7月号誌面掲載時(01年6月7日発売時点)のものです。子どもたちが寝静まった後、夫に教わりながらギターを弾いたりのんびり会話する時間を大切にしています──── 女優 市川由衣さん ずっと眠らせていたギターをステイホーム中に再開 コロナ禍で家にいる時間が多くなり、買ったまま眠らせていたギターに久しぶりに触ってみました。そしたら、ギターを弾ける夫が嬉しそうに教えてくれて。子どもが寝た後に静かに弾きながらその日の出来事を話すのが、夫婦のコミュニケーションになっています。子どもにも新しいことをゼロから始める姿を見せて、何でも練習すればうまくなるということや、お母さんだって完璧じゃないということを伝えられたらなって。出産前は親だからちゃんとしなきゃと思い込んでいたけど、子育てをしているとうまくいかないことのほうが多いと気づいて、もっとありのままでいい、肩の力を抜いてもいいんだと思えた気がします。人目を昨年秋にコロナ禍のなか出産しました。出産時の立会いだけはできたものの、検診や入院中はずっと一人で不安はありました。でも、コロナ禍で何よりしんどかったのは、仕事ができなくなったこと。妊娠初期は仕事をするつもりでしたが、コロナで延期になったことで、お腹が大きくなりお断りした仕事がいくつもあったので落ち込んでしまって。こんなに長期間、仕事ができないなんてと心配になったけど、お腹に子どもがいて家族もいるし、今は時間をもらったんだと割り切ってポジティブになるしかないなと。やれないことは仕方ないから、できるタイミングに頑張ろうと思っています。自分が心も体も健康なら子育てはきっとうまくいく世の中には子育てにまつわる情報が溢れていますが、私が特に辛かったのは母乳神話。乳腺炎や寝不足で母乳がなかなか軌道に乗らなくて「母乳? ミルク?」と聞かれることすら嫌だった時期がありました。でも、いろんな人に話を聞いてみるとミルクで育てている人もたくさんいて、人と比べなくていいんだなって。仕事のため長男を7カ月で保育園に入れた時も「こんなに小さいのに」と言われて罪悪感を持ったこともあったけど、生活リズムは整うし、栄養たっぷりの給食もあるし、お友達と関わることでいろんなことを学んだからか、人を思いやれる優しい子になりました。人目の今は「あの苦しさは何だったんだろう?」と思うほど穏やか。自分が心も体も健康でいられる子育てができていれば、子どもも元気でいられるはず。あの頃の自分にも今悩んでいるお母さんにも、大丈夫だよって教えてあげたいですね。