新規感染者数は減少傾向。医療提供体制も改善が見られる中での「緊急事態宣言」の延長が決まりました。
落ち着きつつあるように見える北海道の感染状況ですが、「延長」の判断にはある理由がありました。
菅首相:「緊急事態宣言は、宮城県、岡山県を9月12日をもって解除すること。それ以外の19都道府県は9月30日まで延長すること。医療体制をしっかり確保し、治療薬とワクチンで重症化を防ぐ」
北海道を含む19都道府県で12日までの期限で適用されている緊急事態宣言について、政府は30日まで延長することを決めました。
政府分科会で示された解除規準に即して判断された今回の「延長」。
医療ひっ迫の状況を重視して判断されましたが、北海道内の病床使用率は7日時点で41%と改善傾向が続いています。
さらに、北海道内で9月9日新たに確認された感染者は144人と、4日連続の100人台で、直近1週間の人口10万人あたりの感染者数も「24人」と、41日ぶりに宣言の目安となる25人を下回りました。
改善傾向が続く中の延長に札幌市の秋元市長は…。
秋元 克広 札幌市長:「(感染者は)減少傾向にあるが、(札幌市内の)人口10万人あたりの週合計の数字は43人で、国の警戒ステージ4の目安を大きく上回っている。病床使用率は低下傾向にはあるが5割を超えていて、重症者数が増えてきている。医療提供体制も予断を許さない状況」
さらに…
秋元 克広 札幌市長:「来週後半からは連休があり、人の流れも多くなることが想定される。ここまで減少してきたので、いま一つ感染者数を抑え、リバウンドがないようしっかり抑え込んでいくことが重要だ」
来週からの「秋の連休」に備えての判断と強調しました。
夏から続く自粛は秋まで続くことになります。
9月13日以降の対策はどうなるのか。知事が会見で明らかにした方針は以下の通りです。
・特定措置区域:これまで通り(札幌市、小樽市、旭川市、石狩地方)
・その他の市町村:一定の要件を満たすと酒類提供を午後7時30分までに(現在は午後7時まで)
※「一定の要件」は今後国から通知
【緊急事態宣言解除の基準】
・新規感染者数:2週間ほど継続して下降傾向
→先週比16日連続減少
・病床使用率 :全体:重症使用率50%未満
→全体41%、重症18%(7日時点)
・自宅療養者・調整中:大都市で人口10万人あたり60人程度に減少
→28人(8日時点)
北海道内はこれらの基準はすでに達していて、北海道医療大学の塚本教授は、「数字では解除する基準になる。延長になる明確な理由をしっかりと説明する必要がある」と指摘しています。