新年度のこの時期、変異株拡大に一層の警戒が必要です。4月2日も20人の患者に「変異株感染の疑い」が確認された北海道内。鈴木知事は会見で、新年度の感染拡大に強い警戒感を示し、感染防止対策の徹底を呼びかけました。

 鈴木 直道 北海道知事:「(変異ウイルスは)8割以上が札幌で確認されている。急速に感染が拡大するリスクが高い」

 北海道内でも急激に感染が拡大する新型コロナウイルスの「変異株」。2日の会見で鈴木知事は2020年の経験を踏まえ、移動や会食の機会が増える新年度のこの時期に抑え込むことが重要だとして、感染拡大防止に協力を求めました。

 北海道民に対しては、国が「まん延防止等重点措置」を出した大阪府など3府県との不要不急の往来自粛を求めるとしたほか、特に強調したのが2日も札幌の17人を含む20人に「感染の疑い」が確認された「変異株」の抑制です。

 鈴木 直道 北海道知事:「札幌での感染状況が全道に与える影響が多い。札幌の数字が伸びれば結果として人口10万人あたり15人(警戒ステージ4)に引っかかる。対策を講じてなんとか踏みとどまってる」

 札幌では2日、病院で治療を受けている重症者が21人となりました。新型コロナウイルスで重症者数が20人を越えるのは初めてで、変異株の拡大が医療態勢を圧迫しています。

 このほか、北海道内では札幌の80代の男性など2人の死亡が確認されたほか、札幌で39人、旭川市で5人など合わせて57人の感染が新たに確認されています。

 鈴木知事は会見で、変異ウイルスの全国的な感染拡大傾向があり、年度替わりで移動や会食増加することに警戒感を示しました。

 北海道内では、「変異株疑い」の事例が急増しています。

・3月 1日~10日: 13
・3月11日~20日: 86
・3月21日~31日:210

 3月上旬と下旬では実に16倍と、感染が拡大していることがわかります。

 知事は新年度を迎え、歓迎会や新歓コンパなどを控え、感染防止に取り組んでほしいと理解を求めています。