第1シリーズ
椎名薫は大手銀行に勤めていたが、婚約者であるエリート行員・海堂慎也が上司の娘・川村亜矢子との縁談を承知したため一方的に婚約を破棄される。失意の薫は、高校時代からの友人神野冴子、ハローワークで知り合った吹越美晴とともに、幼い頃別れた生みの親の母・志津江が営む老舗温泉旅館「蔵原」を訪れるが、そこで大女将である母から「蔵原」の女将になるよう言われる。「蔵原」には既に、失踪中の薫の兄・敦志の妻・悠里子という若女将がいて信頼を集めていたにもかかわらず、志津江の鶴の一声で薫が若女将となり、仲居からは強く反発され、いじめを受ける。支配人の武藤健司も、悠里子とその実家に恩義があり、薫の存在が面白くない。そんな中志津江が急死し、遺言により薫は女将となるのだが、納得のいかない仲居一同からは一層強いいじめにあう。しかしいじめにめげない薫は徐々に仲居たちに認められる存在になり、当初犬猿の仲であった武藤とも次第にひかれ合うようになり、頼りないながらも女将として「蔵原」を切り盛りする。
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