□大田区保健所
逼迫しているのは、医療機関だけではありません。
「恐れ入ります。大田区保健所感染症対策課と申します」
自宅療養者への健康観察の電話です。
職員が手分けをして毎日聞き取りを行います。

“かかりつけ医制度”が始まり、保健所を介さず医師の判断で検査ができるようになりましたが、今も保健所を頼る人は多く、負担が減ったわけではありません。
「負担はかなり大きくて、職員は疲弊している状態」といいいます。

保健所の仕事は、PCR検査の相談対応、入院調整、患者の移送や濃厚接触者の特定など多岐にわたります。
 
また、第1波、第2波との違いもあります。
新規感染者の急増で、療養先の調整が難航しています。
さらに高齢者への感染拡大が、多忙な業務に拍車をかけていました。
「ご高齢の方は特に重症化するとも言われていますので、とても心配しています」
「いま高齢者施設はなるべく早めにPCR検査を行うという事で対応していますので、そういう所はかなり負担感が強くなっている」

感染者の急増に歯止めがかからない状況に大田区では、感染症学の専門家に監修を依頼し、今月から飲食店を個別に訪問。
感染防止対策の指導を徹底しています。

□大阪・和泉保健所

大阪の和泉保健所では次々と報告される、新たな陽性患者。

大阪府 和泉保健所 木村みどり次長
「第二波に比べてすごく高齢者が増えてる。
(高齢者は)完治するまでに非常に時間がかかるということがあるので、入院が長期化している傾向がある」

入院が長期化すると、患者のフォローや症状に応じた入院調整が大変になるといいます。

□大阪府・入院フォローアップセンター

ここでも連日、職員らが対応に追われています。
第一波の時、過度な負担を強いられた保健所の対応が追い付かず、陽性患者が受け入れ先をめぐりたらいまわしにされるという問題がありました。その反省から組織が立ち上げられました。

入院フォローアップセンターは一括して保健所などからのコロナ患者の情報を集約し、府内全域の病院などの病床を手配。患者が効率よく入院できるようにしたのです。

浅田留美子センター長
「(中等症・軽症の患者が)体調が悪くなって重症化された場合には軽症中等症の病院から重症の医療機関に転院調整したり、その逆で、重症病床にいかれて治療受けられて、軽快された方は速やかに重症ベッド空けていただくお手伝いもさせていただいています」

しかし、入院や転院の受け入れを断られるケースも増えているといいます。
きのう午後5時時点
重症については135床分の104名となっていまして、(病床使用)率としては77%。
軽症・中等症は(病床使用率)67.8%数が多いので、なかなかこれ以上は難しいと入院を受け入れしてくださってる所は約70くらい(の医療機関が)ありますが(約70ある)コロナ受け入れ医療機関にかかわらず、ご協力をお願いするようなことを働きかけをさせていただいてる。
[テレ朝news]