なぜ?有村架純や松岡茉優ら、髪型、顔が昭和風(昭和顔)の若手女優がかわいいと注目され、人気の理由
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ファッションやメイク、重めボブヘアもそうだが、「昭和風」が再注目されているなか、芸能界でもその動きを象徴するように“昭和顔”の女優たちが台頭している。字面のごとく、“昭和っぽい顔”の持ち主ということだが、そこから導かれそうな“古臭い”というイメージはなく、その“素朴さ、ナチュラルさ”が醸し出すホッとさせる雰囲気に、昭和を知らない平成世代の支持が集まっているという。有村架純や松岡茉優らといった“昭和顔”と言われる若手女優の活躍が目覚ましいが、なぜ“昭和顔”が注目されているのか? その背景には何があるのだろうか。
◆“昭和を知らない世代”の代表的な“昭和顔”は、有村架純や松岡茉優
みなさんは、昭和に対してどのようなイメージをお持ちだろうか。リアルタイムで昭和を過ごしてきた人にとっては、懐かしく心が癒される“古き良き時代”なのかもしれないし、平成生まれの人々には“得体の知れない前時代”なのかもしれない。映画『ALWAYS 3丁目の夕日』のヒット以降、温故知新ではないが、何かというと昭和の文化が引き合いに出されようになった。世紀をまたいでの東京五輪も加わって、より一層昭和のクローズアップ度は増している。ただ、それらの多くはノスタルジーを求めるものが主であり、そこに安心感や癒しを求めたり、日本の良さ、本来の日本を取り戻そうという“懐古趣味”的なものだった。
しかし、ここで取り上げる“昭和顔”はそれらとはやや異なる。“昭和の町並みや生活スタイルが似合いそうな素朴な顔立ち”でありながらも、“昭和を生きた人々”ではなく、“昭和を知らない世代”が支持する顔立ちだということだ。
◆平成世代にとっての“昭和顔”は“今の時代”に適した顔
“平成世代”がこの“昭和顔”に好意的な印象を持っていることが特筆すべきことなのだ。“昭和顔”の特徴である“素朴さ”は裏を返せば“垢抜けない”というニュアンスも感じさせる。「1億総モデル時代」とも称される現在にあって、“垢抜けない”という要素はデメリットでしかあり得ない、はずだった。ところが、現代の若い世代はそれらデメリットには目を向けず、“素朴さ”や“ナチュラルさ”が生み出す、“モデル顔”とは異なる魅力に注目した。太眉は“昭和顔”のポイントのひとつとされているが、“昭和から平成へ”という変遷を辿ってきた人にとっては“前時代的”に思えるこの要素も、その流れを知らない世代にとってはむしろ“新鮮”であり、大きなチャームポイントに映っているのかもしれない。加えて、海外に目を向けると、メイクが濃くなくナチュラルめの素肌美人が人気を博しており、そうした海外のトレンドを“昭和顔”に投影させているようにも思える。昭和世代が思っているよりも平成世代にとっての“昭和顔”は“今の時代”に適した顔なのだ。
1年後、この“素朴”な顔立ちは“昭和顔”ではなく、もうひとつの“平成顔”と呼ばれているかもしれない。
(文:田井裕規) ORICON STYLE様より
http://www.oricon.co.jp/news/2051763/full/
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