別の動画で
瓦屋根とガルバリウム屋根の
夏の表面温度について解説した
動画をアップしました。

▼ガルバリウムの屋根は瓦屋根よりも熱い?

これが私の予想に反して
反響がありました。

今年は暑かったので、
みなさんも納得くださったと
思います。

今回はその関連付けで
瓦について解説をします。

実はお客さんから
ご質問いただきました。

そのお客さんは、
よそで瓦屋根にするなら
断熱材はいらないと
言われたそうです。

瓦自体に断熱性能が
あると言う意味なの
でしょうか?

さて瓦は大きく分けると
2種類あります。

まずは本瓦と言って、
土を原材料にして
うわぐすりを塗って
高温で焼いたものです。

もう一方は、
セメント瓦というものです。

イメージの通り、
セメントを使ったものです。
モニエル瓦とも言います。

実は
本瓦とセメント瓦は
全く違うものです。

まず重さが違います。

一般的には
セメント瓦の方が
軽いです。

荷重的にはものすごく
有利になります。

ただ耐久性的は
全く違います。

本瓦はあとから
色を塗ってるせいで
焼付け塗装とは違うので
やっぱり色あせします。

色が飛ぶと防水性が
なくなりますので、
20年ぐらいで再塗装を
しなくてはいけません。

瓦と言っても
セメント瓦の耐久性は
そんなにありません。

コロニアルよりは
良いかなぐらいです。

瓦なら一緒、
というわけではありません。

さて瓦は断熱性能が
あるかどうか、という
問題に戻ります。

以降は本瓦のつもりで
お話をします。

本瓦は土でできているので、
熱容量が大きいものです。

蓄熱と言って
熱を溜め込む性質が
あります。

だからそれを
断熱性があるという風に
言ってるのかなと思いました。

しかし、そういう
話ではありませんでした。

瓦屋根の施工方法ですが、
野地板に対して
ルーフィングという防水を
かけて、その上に瓦桟という
瓦を引っかける部材を付けて
瓦を引っかけます。

そうすると、
瓦部分に空間できます。

これがガルバリウム鋼板の
屋根やコロニアルの屋根なら
ペタンと貼るので空間は
できません。

瓦は空間ができるので、
この空間、つまり空気層が
断熱材の代わりになると
言われたようです。

これはかなり
飛躍した話です。

私もハニカムブラインドの話で
空気は熱伝導率が低くて
断熱材の代わりになるという
話をしました。

▼トリプルガラスの弱点を解決する方法

▼オール樹脂サッシ+ハニカムブラインド=最強

この理屈を応用して
断熱になるという理屈かも
しれません。

ただ空気が留まるように
しなくてはいけません。

でも瓦の裏側にある空気は
恐らく流れると思います。

空気が留まると言うより、
通気するようになります。

そうすると断熱効果は
考えられません。

例えば壁が付加断熱の場合、
外側の断熱から内側の断熱までの
厚さを含めて全て断熱と言えます。

この付加断熱を
通気層の外側に取ったとしたら、
通気層で分断されているので
外側の断熱材が室内に及ぼす
断熱材という風には基本的には
考えられません。

多少は熱をカバーしてくれると
思いますが、室内を保温する
ものではありません。

なので天井に断熱があって
空間があって野地板があって
瓦に少し空気があると。

これが断熱になるかと言えば、
なりません。

そうは言っても、
瓦は蓄熱されますから
その熱を空気層が
緩和してくれて涼しくなる
効果があるという理屈なら
わかります。

断熱材の代わりになる、
ということは全く
考えられない話です。

瓦は確かに良い物です。
ものすごく耐久性があって、
特に本瓦は良い物です。

ただ断熱性能がある、
というのは飛躍しすぎだと
思います。

くれぐれも
お気を付けいただきたいと
思います。

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