天皇皇后両陛下が国賓として来日しているアメリカのトランプ大統領と皇居・宮殿「竹の間」でおよそ15分間会見されました。映像に音声はありませんが、宮内庁によりますと両陛下とトランプ大統領の主なやりとりは以下の通りです。
大統領:「陛下の即位後、最初の国賓としてお招きいただいたことを光栄に思います」
天皇陛下:「わたしくも即位後の最初の国賓として大統領をお迎えできることを嬉しくおもいます」
大統領:「譲位について200年以上行われていないと聞いているがどうでしょう?」
天皇陛下:「最後の譲位以降、譲位は200年以上行われてきませんでしたが、歴史を振り返ればそれが普通のこととされていた時代もありました」
大統領:「上皇上皇后陛下はいかがお過ごしでしょうか?」
天皇陛下:「両陛下はお元気です。両陛下から大統領によろしくとのことでした。天皇として、象徴としての役割を全身全霊で果たしたので、いまはゆっくりとお過ごしになられているのではないでしょうか」
メラニア夫人:「上皇上皇后両陛下はいかがお過ごしでしょうか?よろしくお伝えください」
大統領:「陛下は英語が大変お上手ですが、どこで勉強されたのでしょうか?」
天皇陛下:「英国で数ヵ月ホームステイし、またオックスフォード大学に留学しました。留学の帰路には、米国ニューヨークほか各地を旅行しました。そのとき、オックスフォードで知り合った、米国友人の家も訪問しました」(1985年の話)
天皇陛下:「皇后も幼稚園をニューヨークで、高校をボストン近郊で、また大学をハーバードで過ごしました。皇室と米国の交流は長く、上皇陛下が最初に米国を訪問したのは、英国女王の戴冠式に出席するために、英国を訪問した途次でしたが、米国まで船で行き、その間さまざまな経験をした話を聞きました」という趣旨の話。
大統領:「日米関係は過去の戦争など、さまざまな歴史を乗り越えて、いまの素晴らしい関係が構築されているのだと思います」
天皇陛下:「昨日は相撲をご覧になられましたが、いかがでしたか?」
大統領:「相撲は長い伝統があり、また大変力強く素晴らしいものでした。今回は大統領杯を優勝力士に渡すことができ、大変よかったとおもいます。陛下は相撲をよくご覧になるのですか?」
天皇陛下:「それほどしばしば機会があるわけではありません。また大統領が昨日ご覧になったほど、近くでみません」そのほか、皇后陛下とメラニア夫人の会話は、大統領の息子バロン君や愛子さまの教育、スポーツに関する話。また、メラニア夫人が取り組んでいる青少年を教育する活動についての話。昨日、メラニア夫人がデジタルミュージアムを訪問した話などがあったということです。
トランプ大統領から天皇陛下に80年以上前に作られたヴィンテージの「ヴィオラ」を、皇后陛下にはハーバード大学の木で作られたペンやペン立てが贈られたということです。
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