女子3000mで日本記録を出した陸上界のホープ、田中希実(たなか・のぞみ 20歳 小野市出身)が7月27日、サンテレビの『情報スタジアム 4時!キャッチ』に出演し、同郷の先輩で番組レギュラーの小林祐梨子氏(北京五輪5000m代表)と語り合った。
田中は来月のレースで、小林氏の持つ1500mの日本記録を「狙いたい」と宣言。小林氏も「私の肩書がなくなる」とエールを送った。
■日本記録賞は子牛?!
田中希実は小野市立小野南中-西脇工高を経て同志社大に在学中。豊田自動織機TC(トラッククラブ)に所属して活動している。
7月8日のホクレン中長距離チャレンジ女子3000mでは、残り1周で驚異的なスパートを見せ、福士加代子(ワコール)の持つ日本記録を3秒以上縮める8分41秒35で優勝。18年ぶりに日本記録を塗り替えた。
田中「練習でいい感じで来てたので、自分の感覚に任せて走ればタイムが出そうだと思ってました。3000mの記録は去年あたりから狙えそうだと思っていたので、驚きよりも、やっと切れたという安心感が大きかったです」
小林氏「(田中は)大きな大会で自己ベストを出せる。去年の世界大会でも自己ベスト(5000mで日本歴代2位の記録)。自分スタイルのレースをいつでもできるんですよ。守りに入らず攻めていける」
田中「日本記録の賞品として生きた子牛を…(スタジオ笑い)いかがですかと言われたんですけど、飼えるスペースもないし、何年後かにお肉にされるのは可哀想なのでお断りしました」
■尊敬すべき“妹”
田中は日本記録樹立の4日前、1500mで小林氏に次ぐ日本歴代2位の走りを見せた。また日本記録の4日後には800mで兵庫新記録を出し、さらにその3日後には5000mで好記録をマークした。
田中「試合を詰めて出るスタイルなのでそんなに負担はなく、練習の方がきつかったです。(800mから5000mまでのうちメインは?)オリンピック種目は1500と5000なので意識して取り組んでいます」
小林氏「800と5000を一緒に取り組んでいる選手はいません。持久力がついてスピードアップしてるし、2週間で5戦する中で気持ちを維持するポテンシャルの高さは20歳とは思えない」
小林祐梨子氏は小野市立旭丘中-須磨学園を経て豊田自動織機で選手生活を送った。同郷で11歳年下の田中とは長い付き合い。ともに中長距離を走り、高校駅伝でも活躍した。
小林氏「同じ地元で同じ空気を吸ってるので、(田中について)妹分という気持ちでいる。これだけの急成長ですから、今は尊敬の眼差しです」
田中「(小林氏は)今も変わらず凄い人。背中を追いかけている」
■1500mで日本新か
田中は800m、3000m、5000mで小林氏の記録を上回ったが、残る1500mは0.82秒及ばない。田中は8月23日に新国立競技場で行われるセイコーゴールデングランプリ陸上で1500mに出場する。
田中「自己ベストと祐梨子さんの記録を狙って頑張りたいなと思います」
小林氏「8月23日。覚えてくださいね。私の肩書がついになくなる日ですから(笑)」
田中「(東京五輪については?)来年あるかどうか厳しいが、選手として陸上競技を極めることに焦点を当てる」
(石村雄史 浮田信明)
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