緊急事態宣言が延長された10都府県では、早くも「解除」に向けた動きが出てきました。
愛知県では、直近1週間平均での新規感染者は91人と、国の基準を大きく下回っています。大村知事は、緊急事態宣言について、12日にも解除される可能性があるとの認識を示しました。その場合、すべての要請を解除するのではなく、段階的に緩めていくとしています。
愛知県・大村秀章知事:「解除になれば望ましいことだと思うので、そこを視野に入れながら検討していきたい。前から愛知と岐阜は経済圏的に一体だから、一体として考えるということを、我々も申し上げている。政府の方も言っているので、できたら一緒に解除したいという考えがあるんだろうなと」
大阪の新規感染者は、7日連続で1週間の平均が300人以下となりました。解除要請に向け、独自の判断基準を設けている大阪府は「1週間平均の新規感染者数が300人以下」「重症者病床の使用率が60%未満」のいずれかが7日間続けば、専門家の見解を踏まえて、国への解除要請を判断するとしています。
大阪府・吉村洋文知事:「一挙に7日間平均で100人台になってきたので、今から7日間平均で100人台を一挙に超える数字にはならないと思います。ただ、医療提供体制がひっ迫しているというのもありますし、もともとの基準で専門家の皆さんの意見を聞いたうえで、最終解除要請するかどうか判断するのが基準なので、あすの本部会議で専門家の意見を聞いたうえで判断したいと思います」
吉村知事は、同じく宣言の対象となっている、兵庫・京都とも、足並みを揃えたいとしています。
兵庫・京都も独自に基準を設けていますが、大阪とは条件に開きがあります。「1週間平均」について、兵庫は「78.1人以下」、京都は「50人未満」。また「重症者病床の使用率」は、ともに「50%未満」で、この両方が7日連続で達成されることとしています。
兵庫の1週間平均の新規感染者数は減少してきていますが、これから先がポイントとなります。
兵庫県・井戸敏三知事:「(Q.兵庫県単体で宣言解除は遠い?)今の状況では、判断するような段階ではない。(Q.仮に大阪があす(解除)基準に達し『協議しましょう』となった場合は?)『今の状況を見極めないといけない』と申し上げることになると思います。3府県が共同歩調をとるのは基本にあると考えています」
京都の1週間平均の新規感染者数は、基準をクリアし始めていて、今週中にも達成する可能性があります。
京都府・西脇隆俊知事:「(Q.仮に大阪が解除になった時、京都は?)3府県なるべく足並みをそろえてという話もありますし、コロナの性格を考えてもそれが必要」
一方、医療の現場に、緊急事態宣言の効果は出ているのでしょうか。
近畿大学病院・東田有智病院長:「新規の患者は確かに減っています。重症のコロナ患者もやっと減りだした。この1週間です、減りだしたのは。確かに緊急事態宣言の効果は十分出てきていると思います」
重症者を受け入れている近畿大学病院では、今月1日には12の重症者病床が、すべて埋まっていましたが、
8日は7床にまで減っています。しかし、宣言の解除には、大きな不安があるといいます。
近畿大学病院・東田有智病院長:「そこで一気に動いてしまうと、当然大変なことになる可能性がある。それを懸念している。決して今の感染者数は少なくない。
[テレ朝news]