10月24日の東京株式市場は反発。日経平均株価は、前営業日比38円43銭高の3万8143円29銭でこの日の取引を終えた。前日の米国市場の下落を受けて、朝方は売り優勢で始まり392円67銭安の3万7712円19銭まで売られる場面もあった。売り買い一巡後は買い戻しなどでプラスに転じた。後場に入ってもマイナスになる時間帯もあるなど、前日終値を挟んで一進一退が続いた。

【主要指数】
・日経225:3万8143.29(+38.43)
・TOPIX:2635.57(-1.39)
・ドル/円:152.18(-0.58)
・ダウ:4万2514.95(-409.94)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている94銘柄のうち、上昇は31銘柄(33%)、下落は57銘柄(61%)、変わらずは6銘柄(6%)で、下落した銘柄の方が多かった。

個別株では、バンク・オブ・イノベーションが大幅反発。特許権の侵害を理由に『メメントモリ』の差し止めと損害賠償を求める訴訟をセガから起こされたとの発表を受けて急落したが、ショートカバーが入ったようだ。知財紛争は他社の事例でも判決まで数年要するため短期的な影響は限定的にすぎず、オーバーシュートを是正する動きとの見方もある。前者の場合は一時的な戻しだった可能性もある。

 

バンダイナムコホールディングスが4日ぶりに反発。前日10月23日に2025年3月期通期の連結業績予想の修正を発表したことが市場の関心を集めているようだ。第2四半期累計業績において、デジタル事業およびトイホビー事業の業績が利益率の高い商品・サービスのヒットなどにより大きく伸長する見込みとなっており、通期でも過去最高業績を更新する予想となったことがポジティブサプライズとして受け止められた。

 

KADOKAWAが変わらずを挟んで5日ぶりに反発した。前日10月23日にバンダイナムコHDが業績予想の上方修正を発表しており、その一因として『ELDEN RING』の大型ダウンロードコンテンツ「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」のワールドワイド市場でのヒットや、『ELDEN RING』のリピート販売の好調を挙げていたことから、『ELDEN RING』開発のフロム・ソフトウェアを子会社に持つ同社に連想買いが入った。取引関係に深いハピネットや東映アニメーションも高い。

コナミグループは押し目買いが入って反発。子会社コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)がモバイルゲーム完全新作『eBaseball: MLB PRO SPIRIT』(メジャスピ)をリリースし、国内App Storeのセールスランキングでトップ10入りを果たすなど好調がスタートとなった。

同様にカプコンにも押し目買いが入った。世界的な注目タイトル『モンスターハンターワイルズ』のオープンβテストを開催するとのアナウンスを出しており、注目を集めた。家庭用ゲーム機の世代交代が意識される時期だが、コーエーテクモやバンダイナムコの上方修正を受けて、大手ゲーム会社の決算は想定外に良い内容なのではないかという期待が底流にあるのかもしれない。セガサミーホールディングスも高い。

東宝が3日ぶりに反発した。東海東京証券が投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を6580円から6680円に引き上げたことが株価の評価につながっているもようだ。

 他方、直近で大きく上げた銘柄の下げがきつい。テンダが大幅安となり、直近の上昇分を帳消しした。また、ドリコムも利食い売りに押された。直近の上昇の手がかりとなった『Wizardry Variants Daphne』については、App StoreでもTOP20をキープし、Google PlayでもTOP10入りを果たすなど、好調な運営を維持している。