平昌オリンピックが終わり、いよいよ次の東京大会に向け、準備が加速しています。2月28日に東京大会のマスコットデザインが決まりました。3つの候補に絞られた中から、全国の20万を超える小学校のクラス単位での投票が行われました。その結果、決定したのは、エンブレムと同じ市松模様をあしらったキャラクターです。
東京・品川区にある小中一貫校を会場に、午前中は審査会が行われました。全国、そして海外の日本人学校を含めた1万6000校以上の小学校から寄せられた投票結果を審査会のメンバーが確認しました。2カ月以上をかけ、全国を巻き込んだ投票の結果が発表されるとあって、投票結果の発表会場には海外も含めて多くのメディアが詰め掛けました。
投票の結果、10万9041票と半数以上の票が入った「ア」の案に決まりました。「ア」の案は東京大会のエンブレムと同じ市松模様をあしらったもので、オリンピックが青のキャラクターで伝統と近未来をイメージし、パラリンピックは桜をモチーフに優しさと力強さが表現されています。
会場には作者である、福岡県出身のキャラクターデザイナー・谷口亮さんが駆け付けました。谷口さんは「頭が真っ白。大好きな奥さんに知らせたい」と喜びを語りました。
オリンピックとパラリンピックのマスコットを小学生が決めるという世界初の試みを経験した児童たちは「投票するのに少し緊張した。東京大会のマスコットということで1票1票の重みが感じられた」「投票で東京五輪に興味がとても湧いた。ボランティアなどで参加していきたい」と話しました。
一方、街の“大人”からは「みんなに愛されそうな、かわいらしいキャラクターでは」「損得なしで純粋に選んだというところがいいのでは」「他のもかわいいが、五輪という格式ある競技大会なので、しっかりしたデザインのものがいいと思っていた」などといった声が聞かれました。
マスコットデザインの決定に対して、東京都の小池知事は「子どもたちが決めたのが説得力があるのでは。エンブレムと同じでかっこいいですね」と感想を語りました。
大会を盛り上げるマスコットの名前が決まるのは、2018年の7月から8月の予定です。