なぜワクチン接種の予約で混乱が相次ぐのか?、
そして、高齢者への接種は、7月末までに本当に終わるのか?
接種対象の高齢者が、全国で最も多い横浜市の
水野 恭一 医師会会長にお聞きします。

●最新の感染状況について

<高島>
東京は緊急事態宣言が出されてから3週間が経ちました。
横浜も「まん延防止措置」が出ていますよね。
効果を感じていらっしゃいますか?

<水野さん>
(横浜市は)4月20日ごろで一番多かった日が138名。
今日の感染者は120名です。
この間に多少の増減はありますが、大体横ばいできておりますので、
なおかつ重症ベッドも確保されておりますので効果があったと感じております。

●「接種予約」なぜ混乱起きた?

<高島>
集団接種の予約では、横浜市でもアクセスが集中し回線がパンクするなどのトラブルも起きました。
水野さんの元には、どのような声が寄せられたんでしょうか?

<水野さん>
通院される高齢者から「電話してもなかなか届かない」という声が多いです。
初日に横浜で予約がパンクしたのは、その前に八王子で予約開始されたときに
40分で予約がいっぱいになったという報道を皆さんが知っており、
横浜の初日の時に高齢者の方のご家族、息子さんやお孫さん、みんなで一斉に電話や、インターネットで申し込んだということで
横浜市も想定していたが、想定以上の数になったということで、パンクして中断してしまいました。

<高島>
横浜市では集団接種の予約の電話で「持病」や「副反応」の相談などが寄せられ、
オペレーターの方が困ったそうなんですが、これでは1つ1つの電話に時間もかかってしまいますよね?

<水野さん>
集団接種に関しては、予約のみで。
持病や薬に関しては、かかりつけ医に。
副反応に関しては専用の電話がありますので、その辺を行政もしっかりとPRした方がいいのかなと思っております。

●高齢者接種は7月末までに終わる?

<高島>
横浜市の65歳以上の接種対象者は90万人いらっしゃるわけですが、
7月末までに終えられますか?

<水野さん>
感染防止の最大の手段はワクチン接種です。
行政、そして横浜市医師会、横浜の市議会議員と協力して
この目標はなんとしても達成したいというふうに考えております。

<高島>
実行に移すためにどのような工夫をされていくのでしょうか?

<水野さん>
8月中だった(接種完了)予定は、7月中に終わらせないといけないということで「集団接種」に関しては、
1人に対してかかる時間を短縮させることが大事だと思います。
これに関しては、予診票がしっかりと書かれていること、接種会場での人の流れ、
接種の待機準備などを十分に検討することが大事だと思っております。

<高島>
(予診から接種までを)元々4分で想定したものを3分くらいにできるということでしょうか?

<水野さん>
医療従事者への接種時に、当初4分ほどの計算で予約を取っていたんですが
実際には3分ないし、3分かからないくらいでできたということで、
ご高齢者に関しては、動きも時間がかかりますので
(必要な方は)できれば介助者が一緒に来ていただいたり、
事前に予診票をしっかりと書いていただくこと、
さらに動線を十分に考えるということでなんとか短縮したいと考えています。

<高島>
せっかく予約をとってもキャンセルが出てしまうということもあるかと思いますが
その際はどのように対応されるのでしょうか?

<水野さん>
個別接種に関しては、
もし急なキャンセルがあった場合は、各医院で予約で取ってるので
順次、できる限り電話して、接種を受けてくれる方を探すという努力をしようと思っております。

<高島>
菅総理は6月中を目処に高齢者の接種の見通しがついた市町村から一般の方にも
接種を開始すると発言されましたが、横浜市はできそうでしょうか?

<水野さん>
高齢者に関して、何としても頑張っていきたいと思っております。
今その事で頭いっぱいで若い人への接種ということに関しては今全然頭にありません。
申し訳ないと思っております。
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