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女優の倉科カナと篠原ゆき子が21日、都内で行われた映画『女たち』(6月1日公開)の公開祈念イベントに参加。笑顔がトレードマークともいえる倉科だが、裏にある闇を告白し、驚かせた。
映画は、とある山あいの小さな町を舞台に「壊れゆく女たち」の姿を描いた作品。主人公の美咲(篠原)は40歳を目の前にした独身女性で、夫の自死を受け入れられない母・美津子(高畑淳子)と暮らしていた。倉科は、美咲が唯一心のよりどころとしている親友・香織を演じるが、彼女もまた人知れず心に深い闇を抱え、精神を患っているという役どころとなっている。
倉科は「香織ちゃんの役柄は倉科カナの表面的な表情じゃなくて、私だけしか知らないような表情を香織ちゃんを通して、出せるのではないかと思って。面白みを感じて引き受けさせていただきました」と役について説明。髪の毛をバッサリ切ったことでも話題となったが、自身で切ることを決めたそう。「『女たち』というタイトルですけど、香織ちゃんは女であることを憎んでいるような役柄でもある。生活しているのを想像した時に、朝起きて髪を結んだり、シャンプーしてコンディショナーという生活をしているのを想像できなかった。髪の毛1つでも表現できてニュアンスが出ると香織ちゃんではなくなると思って」と役に対する真摯な態度を振り返っていた。
謎めいた役どころとあり、MCを務めた笠井信輔アナウンサーが「笑顔ではあるけど、何を考えているのかわからない」と水を向けると倉科は「目が死んでいるとか笑っていないとか、よく言われます(笑)」とにっこり。初共演となった篠原は「香織と倉科カナさんが結びつなかったんですけど、顔合わせでお会いして『この人、闇あるかも』って思った(笑)。本当に美しいんですけど、女としての痛みというか…。笑顔で乗り越えてきた何かがあるんじゃないかなって感じました」と第一印象を明かした。
闇のある役との共通点もあったそう。「今回、香織ちゃんと向き合って昔の自分を見ている感覚があります」と精神的に不安定だった時期があったことを明かす。「香織ちゃんみたいに、お酒をガーッて飲んで、一歩、踏み出せば飛び降りることだってなんだってできた。生きるってシーソー。一歩、踏み出してしまえば、違う世に行ける。それを、どう踏みとどまるかなんですよ」と生きる難しさを熱っぽく語っていた。
最後のあいさつで篠原は「今、コロナ禍で本当に、この作品も公開できるのか…。祈念というのが、その通りなほどわからない状況です」と話す。そして「でも、もっとシビアに、この先がわからない人がいっぱいいると思う。私は、こんなすてきなところに立たせていただくなんて思ってもいなかった人生。もしかしたら明日、いいことがあるかもしれない。それを、どんどんつなげて、どうか生きていってほしいなと思います」と涙ぐみながらメッセージを送っていた。
倉科は「生きることって、苦しいし、ままならないことも多い。ただ、泥臭く生きていくしかない。苦しい人生の中でも、この映画で言うとひとさじのハチミツのような小さいかもしれないけど希望はある。その小さな希望を見つけて生きることって大切なんだなと思いました」とメッセージを送っていた。
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#倉科カナ #篠原ゆき子 #女たち