夏の京都。盆地特有のうだるような蒸し暑さの中で、高島礼子(52才)は主演ドラマの撮影に臨んでいた。妻はこの30日間、悩み、迷い、苦しみ続けた。「事態もはっきりしていないのに、“結論”なんて出せない」──そう周囲に明かしていた。
そんな彼女の元に、7月半ば、封筒に入った1通の書類が届いた。そこには、東京・湾岸警察署の留置場にいる夫・高知東生容疑者(51才)の署名があった。
高知容疑者が覚醒剤などを所持したとして逮捕されたのは6月24日。逮捕現場はラブホテルで、高知は不倫相手の女性・五十川敦子容疑者(33才)と一緒だった。
夫の逮捕を受けて、高島は京都で会見を開いた。「妻としての責任がある」と謝罪した毅然とした姿勢は多く人の共感を呼んだ。この場で高島は離婚について問われたが、「私を支えてくださる大勢のかたがいるから、そういう(離婚という)決断をしなければならないことも…」と言いつつも明言を避けた。
「夫に完全に裏切られたわけで、当然、周囲からは離婚を強く勧められていた。今後、裁判などがあるたびに何度でも夫の事件が話題になり、そのつど女優としての高島さんのイメージにも影響が及びますから。それでもなお、彼女は離婚について逡巡していました」(高島の古くからの知人)
この会見で、夫との関係を「同志のような、親友のような」と話した高島。彼女の胸中を前出の知人はこう忖度する。
「結婚した時はそんな“ドライ”な感じじゃなかったんです。もっとアツアツなカップルで、彼女はすぐ彼にヤキモチを焼いた。彼が飲みに行くときには、“他の女性はいないよね”と心配してついてきたこともありました。でも、いろんなことがあって、夫への気持ちも、夫婦の関係も徐々に変わっていったんです」
ひとつの要因は、広がるばかりの「仕事の格差」。高島は『極妻』で女優としての確固たる地位を確立し、その後も数々の映画やドラマで主役を務めた。かたや高知は多少の仕事はあるものの、せいぜい脇役どまり。
「彼女が夫について話す時は、直接言葉にはしなくても“自分の仕事はうまくいっているのに、彼は…”という思いが伝わってきました。どこか夫に対して後ろめたいような気持ちがあったのでしょう。だからこそ彼の活躍や成功を何とかして支えなければ、という気持ちも彼女のモチベーションだったと思います」(前出・知人)
そして起きてしまった決定的な事件。高島はすぐに離婚に踏み切れなかった。
「“彼も今がいちばん大変なはず。私から離婚を言い出すのはかわいそうで…”そう言いながら、彼女の方も別れたくなさそうに見えました。離婚しないで済む方法を考えていたようです」(ふたりをよく知る芸能関係者)
そんななかで届いた、冒頭の1通の手紙。留置場にいる高知から弁護士を通じて出されたもので、封書の中に収められていたのは「離婚届」だった。すでに夫が署名、捺印し、妻の欄だけが空欄になっていた。
「逮捕されてしばらくして、高知さんが離婚の決意をしたそうです。高島さんが離婚を申し入れても高知さんは離婚を拒むだろうと考えていたので、彼の方からというのは驚きでした。弁護士に“これ以上、妻には迷惑をかけられません”と言っていたそうです」(前出・芸能関係者)
この離婚届を受け入れたという高島。7月中には京都でのドラマ撮影はクランクアップし、彼女は東京に帰ってくる。その後離婚の手続きを進める。