冒険小説「野性の呼び声」で世界的名声を獲得した作家ジャック・ロンドンの自伝的小説を、イタリアを舞台に映画化した『マーティン・エデン』。2019年、ヴェネツィア国際映画祭で初披露され、主人公を全身全霊で演じたルカ・マリネッリが《男優賞》を受賞。本編の冒頭映像が解禁!

「世界は私より強い。私は身を挺してその力に抗うしかない。だが 私も無力ではない。怯まなければ私にも威力はある。私の言葉に世界に抗う力があれば可能性は大だ。牢獄を築く者の言葉に自由を築く者の表現力はない」――映像はルカ・マリネッリ演じる主人公が煙草を片手にマイクに向かって独白するシーンで幕をあける。

若き日、運命の女性との出会いで教養に目覚めた青年が作家を志す。世界恐慌が人々の暮らしを追いつめ、追いかけるように戦争へと突き進んでいった時代。若きクリエイターは、世界を相手に怯むことなく信念を貫こうとする。この独白から浮かびあがるのは、2020年の今を生きる人々への、時を越えた痛切なメッセージだ。

続いて、褪色したフィルムに収められた1920年代当時の蒸気機関車の映像に、イタリアのアナキスト、エッリーコ・マラテスタの演説姿や家族で画面に収まる人々の姿が重なっていく。彼らの背後では爆発音が響いており、主人公マーティン・エデンが生きた激動の時代を予感させる。
ピエトロ・マルチェッロ監督は、「この映画ではネオリベラリズム、ソーシャリズム、アナーキズム、インディヴィジュアリズムといったトピックを扱いながら、個人と社会、階級闘争、マスカルチャーの役割などを描いている」と語り、アーカイヴ映像を大胆に使うことで、マーティンが生きた時代を再現、観客を映画の世界へと誘なっていく。列車が吸い込まれていくトンネルの先にはどんな物語が待ち受けているのか。期待せずにはいられない映像となっている。

貧しい船乗りの青年マーティンは、上流階級の娘エレナと恋に落ち、教養に目覚める。激動する時代、労働者地区に生まれ育った無学の青年は、運命の出会いに導かれて文学にのめり込んでいく。作家になるという夢に向かい一心不乱に己の道を突き進むが、生活は困窮し恋人の理解も得られない。絶望にかられてすべてを諦めようとした矢先、彼の運命は一変する。果たして彼を待ち受けるのは希望か、絶望か――。
2020年9月18日公開

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#マーティンエデン#ルカマリネッリ#ジャックロンドン

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