村上春樹、珠玉の短編「ハナレイ・ベイ」が映画化!2005年に刊行された短編集『東京奇譚集』所収の一篇。

<ストーリー>
 それは突然の知らせだった。 ピアノバーのオーナーでシングルマザーのサチは、息子タカシが、ハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイで亡くなったことを電話で知る。サーフィン中の事故で、大きな鮫に襲われて死んだという。サチはハナレイ・ベイに向かい、もの言わぬ息子と対面を果たした。息子の遺骨と共に日本へ帰ろうとした矢先、彼女はふと足をとめ、息子が命をおとしたハナレイ・ベイへと向かう。 サチはチェアを持って海岸に行き、本を読んで時間を過ごした。時折、じっと海を見つめながら。毎年、この「行為」は続いた。 タカシの命日の時期にハナレイ・ベイを訪れ、数週間過ごすのだ。同じ場所にチェアを置き、10年間。だが、彼女は決して海には近づかない。ある時、偶然出会った、2人の若い日本人サーファー。まだ世間知らずな彼らに息子の姿をダブらせるサチ。 そんな時、2人から〝ある話〟を耳にする。「赤いサーフボードを持った〝右脚のない日本人サーファー〟がいる」と…
これは、“人生で一番大切な人”に会いたくなる、希望の物語。

原作:「ハナレイ・ベイ」(新潮文庫刊『東京奇譚集』)村上春樹著
脚本・監督・編集:松永大司
音楽:半野喜弘
出演:吉田羊、佐野玲於、村上虹郎、佐藤魁、栗原類
配給:HIGH BROW CINEMA
(c)2018『ハナレイ・ベイ』製作委員会
10月19日 (金) 全国ロードショー