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【報知映画賞】東出昌大&豊島圭介監督、伝えた「三島由紀夫の熱」…特別賞

【動画】特別賞「三島由紀夫vs東大全共闘~50年目の真実~」の豊島圭介監督&東出昌大スペシャルムービー…第45回報知映画賞

東出昌大、三島作品の舞台初日に抱負「あしたも生きよう!と思える作品に」

 ◆三島由紀夫VS東大全共闘 ~50年目の真実~ 作家・三島由紀夫が自決する1年半前に行った東大全共闘との討論会に迫ったドキュメンタリー。2019年に発見されたフィルムの原盤を修復。当時の関係者や現代の文学者、ジャーナリストらの証言を交えて全貌を明らかにする。

【報知映画賞】東出昌大&豊島圭介監督、伝えた「三島由紀夫の熱」…特別賞

 特別賞にはドキュメンタリー「三島由紀夫VS東大全共闘 ~50年目の真実~」が選ばれた。TBSの倉庫に眠っていたテープを元に、13人の証言を交えて珠玉のドキュメンタリーに仕上げた豊島監督はブロンズ像を手に「映画賞をいただくのは初めて。うれしいです」と笑顔。ナレーションを担当した東出昌大(32)も「監督の熱い思いを知っていたので、監督の作品が受賞してうれしい」と喜んだ。

 カリスマ作家が、全共闘メンバーが待ち受ける東大駒場キャンパスに乗り込んだ討論会。豊島監督は「三島さんの表情が良かった。視線を落として、耳で情報を得ながら、超高速で解析して即座に答えを出す。これが天才の姿」。難解な言葉の応酬が展開されるが「よく分からないけど、面白かったという感想をもらうことが多い。これが一番うれしい」と笑う。

 昭和の映画史に残る「仁義なき戦い」では、肩で風を切って劇場から出てくる観客が多く見られた。豊島監督が目指したのは、これだ。そのため、当時を知らない人の心にも響かせることを意識した。「語る資格のある人に語ってもらいたい」と三島好きで知られる東出にナレーションを依頼。「あのしゃべりのおかげで、若者にも伝えることができた」と感情を抑えた語り口を称賛した。

 スクリーンの三島は全共闘メンバーに「君たちの熱情は信じる」と度量の大きさを見せる。東出は「三島由紀夫は愛に生きた人」と感じたという。あまりにも強烈な「市ケ谷駐屯地で自決」というイメージとは違う文豪の素顔を浮かび上がらせた。3月20日の公開から、8か月が経過しても客足は絶えない。(有野 博幸)

 ◆三島由紀夫VS東大全共闘 ~50年目の真実~ 作家・三島由紀夫が自決する1年半前に行った東大全共闘との討論会に迫ったドキュメンタリー。2019年に発見されたフィルムの原盤を修復。当時の関係者や現代の文学者、ジャーナリストらの証言を交えて全貌を明らかにする。

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